中央塔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 16:02 UTC 版)
中央塔は高さ65.45mで、竣工当時、日本のビル(塔を除く建築物)としては、それまで最も高かった日本橋三越本店(塔の旗竿を含めて60.61m)の高さを抜き、1964年(昭和39年)にホテルニューオータニ本館(現:ザ・メイン、73m)が完成するまで、日本で最も高い建造物だった。塔のデザインは1900年代前半に流行していたマウソロス霊廟の影響がみられる。 ピラミッド型の屋根の中には大広間があり、この大広間の中央からは、螺旋階段が尖塔部最上階の展望室につながっている。四畳間ほどのこの展望室からは、かつては東京を一望のもとに見渡せたというが、この展望室も、大広間も現在では閉鎖されており、普段は管理人以外は国会議員であっても、許可なく立ち入ることができない。 4階部分は国立国会図書館国会分館になっており、国会関係者は自由に利用することができる。なお、4階部分には便所がない(天皇が使用する便所の上に便所を造れないため)。 2003年(平成15年)9月には、この中央塔が落雷を受けて、塔頂部の御影石が破損、落下して階下のステンドグラスが割れるという被害があった。偶然、便所工事のために居合わせた鹿島建設の担当者が会社に救援を要請、補修工事もそのまま鹿島建設が担当することになり、補修と同時に新たな避雷導線が追加された。破損した塔頂部の御影石は、東北大学と富士宮市にある奇石博物館に所蔵されている。
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