中国の身体刑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/15 05:58 UTC 版)
古代中国では、肉刑(にくけい)が行われ、これは足や鼻の切断刑を指した。前漢時代に残虐な刑罰としてこれを停止したが、逆に鞭打ちの回数が増えたり死刑の適用例が増加して死亡する罪人が増えたりしたために却って残虐であるとして度々議論の対象とされた。隋代に制定された五刑は、劓(鼻削ぎ)、剕・刖・臏(脚切り)、黥・墨(入れ墨)などの肉刑を含んでいた。 男性の去勢を行う宮刑は当時の概念では肉刑には入っていなかった。歴史書『史記』で知られる司馬遷が死刑判決を受けたときに悲願であった歴史書完成のために宮刑への減刑を嘆願して認められたという故事はよく知られている。また、後宮の事務を司る宦官には去勢された男性しかなれなかったためにわざと宮刑を受けて宦官に志願して皇帝や皇后のお気に入りとなりその信頼を背景として政治に介入したり利権を貪る者もいたという。
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