中国の熊農場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 07:17 UTC 版)
中国などでは古来よりクマの胆汁(熊胆)が漢方薬として重宝されており、この胆汁を生産する目的で1980年代から、熊の飼育を行う農場 (Bear farm、bear bile farm) が開設された。熊農場とクマの胆汁を採取する技術は、北朝鮮より中国北部の吉林省へ1980年代初期に導入され、黒竜江省、遼寧省、四川省および雲南省へと急速に広がったという。 動物園である日本の「クマ牧場」とは異なり、これは胆汁を生産する為の畜産であり、熊胆の製薬会社では養殖しているクマからカテーテルなどで胆汁を規則的に採取し、熊胆商品の原材料としている。中国国家林業局の統計によると、漢方薬メーカーなど68社が熊農場を運営する(動物園施設が併設され、観光ルートになっていることもある)。 熊農場には一時、1万頭以上のクマが養殖されていたが、2007年現在は徐々に減っているという。 中国国内でも「熊農場」(熊胆農場)は、熊胆に対する文化が関係するため賛否があるが、実態は生産量の約9割を外国(韓国・日本)に輸出する供給国となっている面もある。
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