下関地区の語彙
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 07:21 UTC 版)
下関地区では方言が北九州の方言とほぼ同じであり、また県内の他地域で使用されていても下関地区では通じない言葉も多い。以下のような俚言が下関地区では使用されている(一部は県域に広まったものもある。先述のものは除く)。 あんねえ - あのね・だからね。[用例]「あんねえ、意味が違うそっちゃ(=あのねえ、意味が違うんだってば)」 あーね - そうだね・そうなんだ。[用例]「あーね、分かったよ(=そうだね、分かったよ)」 かべちょろ - ヤモリ。 さん、のー、がー、はい - 2人以上で物を持ち上げたりする場合に使用。「いち、にの、さん、はいっ」「いっ、せー、のー、せっ」と同意義であるが「せーの!」という意味でも使用される。皆で一斉に何かするときの掛け声 〜とき・〜ちょき - しておいたほうが良い・しておきなさい。[用例]「勉強しちょき(=勉強しておいた方が良い)」「この予定表を見とき(=その予定表を見ておきなさい)」 〜んとき - しない方が良い。[用例]「それはせんとき(=それはしない方が良い)」 しばく - 殴る・叩く。[用例]「ちゃんとせんにゃしばくど!(=ちゃんとしないと殴るぞ!)」。近畿方言と同意義。 しゃあしい - うるさい・やかましい。[用例]「工事の音がしゃあしい(=工事の音がうるさい)」 すいばり - 針状の木材の繊維。「ささる」という意味で「たつ」という動詞がまま用いられる。[用例]「すいばりがたった(=木材のトゲが刺さった)」 すかん - 好きではない。[用例]「私はこれはすかん(=私はこれは好きではない)」 どべ・どんべ - 最下位。[用例]「あいつはどべなそ?(=あいつは最下位なの?)」「6位でどんべでした(=6位で最下位でした)」 なんしよん・なんしちょん - 何をしているの。[用例]「昨日なんしよった?」「今なにしちょん?」 なんぼ - いくら・いくつ。西日本で広く使用。[用例]「その服はなんぼ?(=その服はいくら?)」 のお・なあ? - どうなんか、という意味。喧嘩口調で使う。[用例]「のお、お前らおかしいと思わんか?(=なあ、お前ら、おかしいと思わないか?)」 ぬくめる - 温める。[用例]「手をぬくめる(=手を温める)」「こたつでぬくまる(=こたつで温まる)」 はわく - (ほうきで)掃除する。[用例]「そこはわいちょけ」(=そこを掃除しておきなさい) みてん - 見て。[用例]「この本、見てん(=この本、見て)」
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