上河泰男
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/18 10:25 UTC 版)
人物情報 | |
---|---|
生誕 | 1925年11月5日![]() |
死没 | 1993年10月27日(67歳没) ![]() |
出身校 | 神戸大学 修士 (1959年) ロチェスター大学 Ph.D. (1966年) |
学問 | |
研究分野 | 国際経済学 |
研究機関 | 神戸市外国語大学 神戸商科大学 兵庫県立大学 中京大学 |
指導教員 | 水谷一雄 ロナルド・ジョーンズ ライオネル・マッケンジー |
博士課程指導学生 | 阿部顕三 |
称号 | 神戸商科大学名誉教授 |
主な受賞歴 | 兵庫県永続勤続表彰(1989年) |
上河 泰男(うえかわ やすお、1925年11月5日 - 1993年10月27日)[1][2]は、日本の経済学者。神戸商科大学名誉教授。専門は国際経済学、特に国際貿易論。
経歴
1925年に東京四谷に生まれる[1]。1942年に東京高等工学校機械科に入学し1944年に退学、陸軍予科士官学校に入学する[1]。1945年に同士官学校を卒業、1950年に陸軍航空士官学校を卒業、1955年に神戸大学経済学部第二課程を卒業、1959年に神戸大学経済学研究科修士課程を修了、1962年に同博士課程を単位取得退学する[1]。1962年に神戸市外国語大学助手、1963年に同講師となる[1]。同年にロチェスター大学経済学部大学院に入学し、1966年に博士号(Ph.D.)を取得して帰国する[1]。
1967年に神戸市外国語大学助教授となり、1970年に神戸商科大学教授となる[1]。1972年から7年間にわたりJournal of International Economicsのアソシエイト・エディターを務め、1976年と1978年に二度にわたってマサチューセッツ工科大学で有効保護理論の研究のために在外研究に取り組む[1]。1990年に神戸商科大学を退職し名誉教授となり、中京大学経済学部に教授として着任している[1]。1993年に理論・計量経済学会の会長を務めている。20年の長きにわたり神戸商科大学で教育と研究に取り組み、学部の指導学生は270名、大学院の指導学生は20名に達した[3]。
人物
上河の退任時の神戸商科大学学長の能勢哲也は、「過去の戦争で常に死を考え、若くして死んだ先輩や友人に代わって、責任感と使命感をもって人生を真剣に生きようという強靭な意思がみられた」と述べている[4]。
研究
神戸大学では水谷一雄の下で数理経済学を学ぶ[3]。神戸市立外国大学に着任して間もなく、水谷の勧めでロチェスター大学に留学し、ライオネル・マッケンジーとロナルド・ジョーンズの下で国際貿易論を学ぶ。
ヘクシャー=オリーン・モデルのストルパー=サミュエルソンの定理の拡張の研究を行い、ロチェスター大学では当時日本人で最短の2年間で博士号を取得した[4]。ライオネル・マッケンジー、ロナルド・ジョーンズ、ジャグディーシュ・バグワティー、T. N. スリニヴァサンなどの貿易経済学者と常に交流を深め、常に一流誌に論文を掲載していた[4]。
多数財・多要素の国際貿易理論
1960年代はヘクシャー=オリーン・モデルの要素価格均等化定理、リプチンスキーの定理、ストルパー=サミュエルソンの定理が、伝統的な2財・2要素の世界から多数財・多要素の世界に拡張されても成立するのかどうかさかんに研究されていた[3]。
n種類の産業を任意に2つの合成産業グループに分けるインデックスの集合
- 上河泰男のページへのリンク