三池丸とは? わかりやすく解説

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三池丸級貨客船

(三池丸 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/09 01:28 UTC 版)

三池丸級貨客船(みいけまるきゅうかきゃくせん)とは、かつて日本郵船が所有していた貨客船のクラスの一つで、優秀船舶建造助成施設の適用を受けて三菱長崎造船所で4隻の建造が計画されたが、うち1隻は建造中止となり、1941年(昭和16年)から1943年(昭和18年)にかけて3隻が竣工した。しかし、竣工時期が太平洋戦争間近および開戦後となったため商業航海を行うことはかなわず、3隻すべてが徴傭船などとして運航された。また、計画図面通り竣工したのは1隻のみで、残る2隻は大幅に簡略化された状態で竣工した。全船が太平洋戦争で喪失し、戦後の残存船はない。


注釈

  1. ^ 「安芸丸」の写真を「阿波丸」のイメージ画像として使用する例もあるが(#郵船戦時下 p.180)、厳格な意味では間違いとなる。
  2. ^ 「阿波丸」の船影については、英語版「en:MV Awa Maru (1943)」に掲載の画像を参照。
  3. ^ 参考文献中、「正解」のものと「間違い」のものに振り分けると、以下のとおりである。
    「正解」
    「安芸丸は昭和十六年七月、長崎造船所においてシアトル航路用貨客船として起工され、船名も三島丸と予定されていたが、時局の要請で途中から阿波丸と同型の豪州航路用貨客船に変更され、船名も安芸丸に変更された。」(#郵船戦時上 p.750)
    「N.Y.K. の三島丸として発注されたが後に改名し、安藝丸として竣工。」(#郵船100年史 p.273)
    「当初、三島丸と命名予定だったが、建造途中で豪州線用に変更され、船名も安藝丸となった。」(#日本の客船1 p.44)
    「三島丸→安藝丸」(#三浦 p.206)
    「当初、三島丸として建造 途中、安藝丸に変更(以下略)」(#松井 (2006) p.25)
    「間違い」
    「三池丸、安芸丸は北米シアトル線、阿波丸ともう1隻の三島丸は豪州線に使用の予定であったが、(中略)なお三島丸は建造を中止された。(#山高 p.235)
    「他方、豪州線の阿波丸(1万1249総トン)とシアトル線の三池丸(1万1738総トン)と安芸丸(1万1409総トン)の2隻は、太平洋戦争前から戦中にかけて一応竣工したものの(ただし豪州線用のほかの1隻三島丸は建造中止)(以下略)」(#日本郵船株式会社百年史 p.333)
    「豪州航路の阿波丸は建造費834萬円、建造助成227萬円で安芸丸と同月起工されて竣工は昭和18年3月となっている。姉妹船の三島丸は昭和16年8月18日起工予定であったが(以下略)」(#正岡 p.19)
    「間違い」の傾向としては、「建造中止になったのは豪州航路向けの「三島丸」」という誤認が共通している。なお、「「阿波丸」の姉妹船が建造中止になった」という観点ではすべて「正解」である。
  4. ^ 英語版「en:MV Awa Maru (1943)」の掲載画像は、この状態の「阿波丸」を示すものである。

出典



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