三、七、一
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/25 10:23 UTC 版)
『三』『七』『一』は夢にまで追い掛けて来て、さまざまな形を現した。『三(トロイカ)』は見事な大輪の花となって開き、『七(セミョルカ)』はゴチック式の門となって閉じた。その上『一(トゥズ)』は女郎蜘蛛に化けた。 — 神西清訳『スペードの女王』岩波文庫、1967年 p.55 この作品におけるひと揃いの数字三、七、一はたいへん重要なモチーフであり、賭博の場面だけでなく小説全体を貫いている。つまりトランプの数字としてだけはなく、登場人物の思考や時間、金銭、さらには数字に由来する動詞や音韻、図像として読み込まれてきた。ネイサン・ローゼンは三、七、一という数字が持つ魔術的な意味に注目し、それらがこの小説における超自然的な力を生み出す源泉だとしている。またこの数字の組み合わせの触発源として、グリンカの1828年の詩『トビアの結婚披露宴(Брачный пир Товия)』やカール・ホインの小説『オランダのユダ(Der holländische Jude)』、賭けトランプの『ファロ』などが考えられる。
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