一般的な批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/26 14:58 UTC 版)
決定理論へのよくある批判として、確率の固定な宇宙に基づいているという批判がある。すなわち、「既知の未知 (known unknowns)」は考慮しているが、「未知の未知 (unknown unknowns)」は考慮していないということである。それは予測可能な範囲の変化に着目しており、予測不能な事象は考慮できない。実際には予測できない事象の方が影響が大きく、考慮しておくべきことだという主張がある(ナシム・ニコラス・タレブの黒鳥理論など)。つまり、決定理論では不測の事態はモデルの範囲外だ、ということになる。このような主張を ludic fallacy と呼び、実世界をモデル化する際には不可避の不完全さがあり、モデルに絶対的に依存するとその限界に気づけなくなるとする。 例えば、日々の株価を予測するモデルを構築した場合、1987年のブラックマンデーのような大きな変動は予測できたとしても、アメリカ同時多発テロ事件のときの市場の反応は予測できない。
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