ヴァリノールにおけるフィンゴン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/14 22:34 UTC 版)
「フィンゴン」の記事における「ヴァリノールにおけるフィンゴン」の解説
フィンゴンは二本の木の時代にヴァリノールで生を受けた。メルコールの虚言によって伯父フェアノールと父フィンゴルフィンが深く対立するより前は、フェアノールの息子マイズロスと友人だった。フェアノールとフィンゴルフィンの対立、およびノルドールの叛乱については、ノルドールの叛乱参照。 シルマリルがモルゴスによって盗まれ、フェアノールがノルドールの上級王として中つ国への帰還を決めると、フィンゴルフィンはトゥアゴンとともに強く反対したが、フィンゴンは帰還を望み、父にもそうするように勧めた。多くのフィンゴルフィンの民もフェアノールの強い言葉に心を動かされたため、かれらを見捨てることが出来なかったフィンゴルフィンは、結局はフェアノールに従った。しかしノルドールの多くはフェアノールよりもフィンゴルフィンにしたがっていたため、ノルドール最大の軍勢を率いたのはフィンゴルフィンであった。かれらはフェアノールの軍勢のあとを進んでいった。フィンゴルフィンの軍勢の第一陣は、フィンゴンが率いた。 フェアノールの軍勢がアルクウァロンデのオルウェの民と争った時、フィンゴルフィンの軍勢からは、フィンゴンの率いる第一陣も参加した。かれらは二つの民が争うのを見て、理由も分からぬままフェアノールに加勢したのである。同族殺害ののち、アラマンの荒野でヴァラールの言が下ると、ノルドールは畏怖し、フィナルフィンはかれの民を率いてヴァリノールへ退いた。しかしフィナルフィンの息子たちは、フィンゴルフィンの息子たちへの友情のため、先に進んだ。フィンゴンとトゥアゴンの心は強く、中つ国への帰還を諦めるつもりはなかったからである。 アラマンの果てで氷の海峡ヘルカラクセを前にして、寒さに苦しんだフィンゴルフィンの民は後悔し、フェアノールを非難した。フェアノールとその息子たちは、オルウェの民から奪った船を自らのためにのみ用いて、フィンゴルフィンの民を置き去りにすることに決めた。中つ国につくと、船を戻し、まずはフィンゴンの軍勢から中つ国へと連れてくることをマイズロスは提案したが、フェアノールは船を焼き払うことに決めた。対岸で燃え上がる炎を見たフィンゴルフィンはフェアノールの裏切りを知った。しかしフィンゴルフィンの軍勢は多くの犠牲を出しながらヘルカラクセを渡りきり、フェアノールの一党への愛情はなくなった。
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