ローラン級数体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 02:40 UTC 版)
前述の分類 1 の例として、有限個の負冪の項を持つローラン級数の体がある。例えば、定数項 1 のみを持つローラン級数は実数の 1 と同一視される。また、一次項 x のみからなる級数をもっとも単純な無限小と看做して、それをもとに他の無限小が構成される。これに辞書式順序を入れることは、x のより高次の冪はより低次の冪と比べて「無視できる」(negligible) と考えることに等価である。デイヴィッド・トール(英語版)はこの数体系を the superreals と呼んだ。テイラー級数にローラン級数を代入したものはやはりローラン級数だから、この体系は超越函数の計算にそれが解析的である限りにおいて用いることができる。この体系における無限小の全体は実数とは異なる一階の性質を持つ。例えば基本の無限小 x はこの体系において平方根を持たない。
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