リチオ化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/31 09:07 UTC 版)
有機ハロゲン化合物(R−X: 主に芳香族ハロゲン化合物)とのハロゲン-金属交換反応により、リチウム化合物 (R−Li) が生成する。n-ブチルリチウムが当量のハロゲン化合物と反応し、リチウム化合物とハロゲン化ブチルを生成するのに対し、tert-ブチルリチウムを用いた場合には、生成したtert-ブチルハライドに対してtert-ブチルリチウムが塩基として反応するため二当量のtert-ブチルリチウムが必要である。 含ハロゲン化合物に限らず、ジエチルアミノ基やメトキシ基など配位性の官能基を持った芳香族化合物はその官能基のオルト位置がリチオ化され得る。すなわち Ar-H がアルキルリチウムとの反応により Ar-Li となる。このような反応はオルトリチオ化と呼ばれる。
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リチオ化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/27 09:38 UTC 版)
フェロセンはブチルリチウムなどにより容易に脱プロトン化され、求電子剤である1,1'-ジリチオフェロセンとなる。1,1'-ジリチオフェロセンはセレニウムジエチルジチオカルバメートと反応し、セレニウムと2つのシクロペンタジエニル環が一直線上に並んだフェロセノファンが得られる。フェロセノファンの開環熱重合によりポリ(フェロセニルホスフィン)が得られる。
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リチオ化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 14:04 UTC 版)
n-BuLiの最も特徴的な性質の1つは、その塩基性である。tert-ブチルリチウム (t-BuLi) と sec-ブチルリチウム (s-BuLi) はより強い塩基として用いられる。n-BuLiは、電子の非局在化により共役塩基が多少安定化されている炭化水素の水素原子を引き抜くことができる。アセチレン (H−C≡C−R) やメチルホスフィン (H−CH2PR2)、フェロセン (H−C5H4) などがその例として挙げられる。ブタンの安定性と揮発性から、この脱水素化反応は便利であると言える。n-BuLiの速度論的な塩基性は反応溶媒に依存する。 LiC 4 H 9 + R − H ⇆ C 4 H 10 + R − Li {\displaystyle {\ce {LiC4H9\ +R-H\ \leftrightarrows \ C4H10\ +R-Li}}} テトラメチルエチレンジアミン (TMEDA) やDABCOといったリチウムイオンへの配位能を持つ化合物は炭素-リチウム結合を分極させ、リチオ化を促進する。このような添加剤はリチオ化された化合物を単離するのに有用である。有名な例としてジリチオフェロセンが挙げられる。 Fe ( C 5 H 5 ) 2 + 2 LiC 4 H 9 + 2 TMEDA ⟶ C 4 H 10 + Fe ( C 5 H 4 Li ) 2 ( TMEDA ) 2 {\displaystyle {\ce {Fe(C5H5)2\ + 2LiC4H9\ + 2TMEDA -> C4H10\ + Fe(C5H4Li)2(TMEDA)2}}}
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