ランバダとは? わかりやすく解説

ランバダ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/12 01:44 UTC 版)

ランバダランバーダ, Lambada)とは、南米から発祥し、1980年代後半に世界的に有名になったダンス及び音楽である。

概要

ランバダは、ブラジルフォホー英語版マーシンポルトガル語版カリンボーポルトガル語版などに起源があるとされ、またドミニカメレンゲコロンビアクンビアが、それらブラジルのリズム音楽の影響の元に変化したものである。したがってランバダは、南米のいくつかの異なる文化が混ざりあったものである。

男女がペアで踊るダンスであるが、密着度が高く、腰をくねくね動かすパフォーマンスと時に片足を相手の股の間に入れてお互いの股間局部)を太股で刺激するように擦り合わせ腰をすり寄せる格好をする、極めてエロチックなダンスとして話題になった。1980年代に日本で流行していたディスコでは、そのエロチックさ故にランバダを踊ることを禁止する所も現れた。

ダンスとしてのランバダは、ブラジルのノルデスチ(北東部)であるパラー州を中心に、ブラジル由来のダンス音楽と他のスペイン語圏を由来とするダンス音楽が親しまれて踊られていたことから、その2つが結びついたことに由来する。特に大西洋側のポルト・セグーロで広まったとされるのが一般的である。

現在、ランバダはカリブ由来(フランス領小アンティール諸島のグアドループマルティニーク)のズークZouk)とミクスチャーされて踊られている。日本にも愛好者が多い。

ランバダという言葉には、「で打つ」という意味があるとされる。

カオマのランバダ

このダンスのための曲として、フランスの「カオマ」(Kaoma) というグループが1989年に「Lambada」(オリコン最高位12位)というヒット曲を出した。また、カオマの曲はいろいろなアーティストがカバーし、日本では特に石井明美が日本語詞(作詞:麻木かおる)でカバーしたことでも知られている。なおカオマは、当時のいわゆるワールドミュージックのブームの先駆的なバンドでフランスを拠点としていたが、メンバーはブラジル人など様々な国の出身者で構成された多国籍バンドであった。

カオマのランバダは、ボリビアを代表するフォルクローレグループであるロス・カルカス (Los Kjarkas)のオリジナル曲「Llorando se fue(ジョランド・セ・フエ:泣きながら去った、日本語題:『泣きながら』)」をポルトガル語でカバーしたブラジル人歌手マルシア・フェレイラ(Márcia Ferreira)ポルトガル語版の「Chorando se foiポルトガル語版」を無断で盗用した曲であった。原曲は愛する人との悲しみの別れを歌った哀愁のあるしっとりとしたものであったのに対し、フェレイラバージョンは曲調がアップテンポになっており、カオマはこのバージョンをほぼコピーした形で曲をリリースしていた。当時ボリビアは著作権保護の法整備が進んでいなかった事、またカオマバージョンでは作曲者名が偽られていた事もあって原作者に著作権料がまったく支払われていなかったが、後に訴訟を起こされ著作権料を支払う事となっている。なお、カオマバージョンのランバダのヒットにより、日本などでは原曲の“Llorando se fue”の知名度が上がり、今では「コンドルは飛んでいく」と並びフォルクローレの定番となっている。

カオマのヒットにより、1990年には映画『ランバダ/青春に燃えて英語版』が制作・公開され、のちにブレイクするジェニファー・ロペスも出演していた。

アレンジ

  • 2011年に発売したOn the Floor英語版(ジェニファー・ロペスfeat.ピットブル名義)で、カオマ版のこの曲をアレンジしている。

外部リンク


「ランバダ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



ランバダと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ランバダ」の関連用語

ランバダのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ランバダのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのランバダ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS