ラチェット機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 02:19 UTC 版)
往復運動を回転運動に変換。前輪ハブ同軸上に設けられラチェットの回転が車輪の回転と等しくなっていた。爪の架け替えによりリバースが可能だった。 ボイラーからの蒸気が2つのシリンダー(気筒)内でピストンを押し前輪一輪の車輪を駆動した。ピストンから伸びた棒(コネクティングロッド)の先は短いチェーンで前輪ハブを回転軸とするクランクに接続されている。このクランクは車輪とは別に自由に動き、このクランク上にラチェット歯車を操作する爪が装備されており、ピストンの動作によりラチェットが一つ進み、これにより車輪が4分の1回転した。 ピストン運動の回転運動への変換としてキュニョーのやり方以外はウィリアム・マードックのおこなった遊星ギア (en:Sun and planet gear: プラネタリーギア) によってであり、キュニョーに遅れること10年目のことだった。ジェームズ・ワットの元で働いていたウィリアム・マードックが発明し、特許としてはジェームズ・ワットが1781年に取得したものである。キュニョーはワット/マードックに先立つ10年前に往復運動を回転運動に変えていた。
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