ユーカラ2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 20:19 UTC 版)
全8戦記の序章の内容として、トミサンベツのシヌタプカ(現在の黄金山か摺鉢山とも)に大きな城(チャシ)があり、育ての兄と姉がいて、育った環境が語られる(父は樺太方面に交易に出かけたおり、亡くなったとされる)。この点において、ユーカラ1の「謎の人物」に育てられた内容とは異なる。 ある日、興味深い噂(こがねのラッコにまつわる話で、イシカリ彦が退治した者には、自分の妹と宝をやるとした)を聞いたポンヤウンペは育ての姉に怒られながらも、護刀である「クツネシリカ」を携えて石狩の川尻へと向かう。そこで若き東方の人・ポンチュプカ彦や礼文島の人・レブンシチ彦、小島の人・ポンモシリ彦などがこがねのラッコに挑むもやられてしまう光景を見る。ポンヤウンペの番となり、一時、苦しめられ、負けそうになるが、退治することに成功する。ラッコの首をつかみ、天空へと去り、真っ直ぐにシヌタプカの城へと疾走してくる。 しかし、このことが原因となって、大戦となり、その度、クツネシリカの鞘や鍔、柄に彫りこまれた夏狐の化身や雷神の雄神・雌神、狼神などが憑き神となって、危急の度、ポンヤウンペを守り、敵を刺し殺していった。 ポンヤウンペに味方した側は、「ヤ・ウン・クル(丘の人)」と総称され、敵側の総称は、「レプン・クル(沖の人)」といわれた。 各敵と戦った際、刀の他、棍棒打ち(制裁棒)での一騎討ちも行われており、敵味方共に女性呪術者が登場する。敵の呪術者は戦の結末を予見し、ポンヤウンペに心を寄せ、寝返り、ポンヤウンペが敵を倒すと彼と共に帰郷している(敵の親族女性が最終的にポンヤウンペと共になる点はユーカラ1と同じ)。
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