モデルとしてのブラックボックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/13 08:40 UTC 版)
「ブラックボックス」の記事における「モデルとしてのブラックボックス」の解説
複雑な系のうち、ある部分について、その内部にさらに多くの構成要素があり、それらが複雑な相互の関係を持っていて解析が難しい場合、それらを解析することをあきらめて、その部分全体の入出力だけを考える場合がある。これも一つのブラックボックスである。 例えば,生態系を考える場合、微生物が関わる部分は常に解析が困難である。それを発見すること、同定すること、量を把握すること、それらの働きを把握することのいずれの段階でも大きな困難があるためである。そこで、それらをまとめてしまう扱いが行われる例が多々ある。たとえば池の水を一定量採取し,光を当てたときの酸素発生量をもって植物プランクトンの光合成量を代表させたり、土壌の酸素消費量で土壌微生物の呼吸量としたり,といった方法である。また,栄養段階における微生物の役割を分解者とすることが多いが,実際には寄生性や捕食性などの微生物も多く、すべてを分解者として扱うのは問題が多い。しかし、それらの働きを総合して死んだ有機物を消費分解しているという把握をしたのが「分解者」という表現になるのであって、これもブラックボックス化である。
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