ムネエソ亜科
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/24 23:43 UTC 版)
ムネエソ亜科 Sternoptychinae には3属42種が記載される。左右に著しく平べったく側扁した体型が大きな特徴。体高は高く、腹側が極端に突き出し、竜骨のような構造をもつ種類もある。口は上向きについており、ほとんど垂直となる。テンガンムネエソ属・ムネエソ属は外洋性の深海魚であり全世界に分布するが、ホウネンエソ属は沿岸付近の深海で生活し、特に西部太平洋に多い。 本亜科魚類は深海中層での漂泳生活に適応した、特化の進んだ形態を有している。体側面は規則的に配列したグアニン結晶に覆われ(銀化)、鏡のようによく光を反射するため、他の捕食者や餌生物が横方向からムネエソ類を視認することは容易ではない。ほとんどまっ平らに側扁した体型は、銀化によるカムフラージュ効果を高めるものと考えられている。また、腹部に配置された発光器の光量を調節することで、下方向に映る自らの影を消すことが可能である(カウンターイルミネーション)。 背鰭は8-17本の軟条で構成され、担鰭骨の構造は特殊化している。臀鰭は2つに分かれ、鰭条は11-19本。前鰓蓋骨にはトゲが存在し、ほとんどの種類は脂鰭をもつ。テンガンムネエソなど、上向きの管状眼をもつ種類もある。 テンガンムネエソ属 Argyropelecus ホウネンエソ属 Polyipnus ムネエソ属 Sternoptyx
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