マックス・シェーラーの業績
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/15 02:51 UTC 版)
「知識社会学」の記事における「マックス・シェーラーの業績」の解説
知識社会という名称をはじめて用いたのはマックス・シェーラーである。彼の社会学は文化社会学と実在社会学に分けられる。これは精神と衝動の二元論に基づいている。前者は知識社会学とほぼ同義であり、人間の精神的、理念的な目的を志向した行為・活動の研究である。後者は生殖、栄養、権力欲などのリアルな衝動に導かれた人間の行為を研究する。この二つの社会学は個々別々に研究されるものではなく、理念的因子と実在的因子との共働作用、相互影響が問題になる。 シェーラーは知識の分類において、オーギュスト・コントの宗教的、形而上学、実証科学という三つの分類を継承している。しかしコントのように知識が段階を経て歴史的に発展してゆくという考えは取らず、これら三つの知識は人間の精神の形式として同時に存在するものであるとする。三つの知識にはそれぞれ固有の意義を持った「動機」「認識する精神作用」「目的」「担い手」「歴史的運動形式」がある。
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