マイケル・ベイリーとは? わかりやすく解説

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マイケル・ベイリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/23 10:10 UTC 版)

マイケル・バックワース・ベイリー(Michael Buckworth Bailey、1827年4月10日 - 1899年12月6日)は、幕末に来日した英国国教会(イングランド国教会)のイギリス人聖職者牧師宣教師教育者である[1][2][3]横浜で英語塾を開くとともに、日本で2番目の民間邦字新聞『万国新聞紙』を創刊した[3]

経歴・人物

チョンマゲ姿の日本人と一緒に写る
M.B.ベイリー司祭(左上)

1861年(文久元年)12月18日、横浜のイギリス領事館(後に横浜開港資料館旧舘となる)の最初の領事館チャプレン(牧師)に任命される[1]

1862年(文久2年)8月に来日し、領事館チャプレンを務める[1][3]

1863年(文久3年)10月18日、プロテスタントとして横浜で最初の教会である横浜クライストチャーチ(現・横浜山手聖公会[注釈 1]の初代聖堂が横浜居留地105番(現在の中区山下町同番地)に完成し[注釈 2][注釈 3]、初代チャプレン(牧師)として主任司祭に任命される[2][7]

また、ベイリー司祭は、英語塾を開き、日本人に英語を教えた[7]

1867年慶応3年)1月に、日本において2番目の民間邦字新聞『万国新聞紙』を創刊する[3][注釈 4]。イギリスを中心とした海外ニュースのほか、国内ニュースを報道した最初の新聞で、大槻文彦星亨らが記者として参加。1868年(明治元年)の太政官布告で多くの新聞が姿を消したのちも、治外法権に基づいて発行を続け、1869年(明治2年)4月発行の第17集までが残存している[13]

1872年(明治5年)3月に引退して、帰国する[2]。ベイリーの後任として、横浜イギリス領事館チャプレン(牧師)と横浜クライストチャーチのチャプレンには、エドワード・サイルが代理牧師として1872年(明治5年)4月に着任した。

脚注

注釈

  1. ^ 一般によく使われる横浜山手聖公会という名称は、1947年(昭和22年)に設立された日本人信徒の教会組織のことを指す。外国人信徒のための教会は、居留地時代から変わらず現在もクライストチャーチ(Christ Church)である[4]
  2. ^ 前年の1862年(文久2年)1月12日には、居留地80番地でカトリックの横浜天主堂(現・カトリック山手教会)が献堂式をあげており、日本の教会建築史の第1期はこの2つの教会堂からはじまる[4]。当時の日本はまだ禁教下にあったが、外国人居留地内では教会建設は許されていた[5]
  3. ^ 日本で最初のプロテスタントの教会は1862年(文久2年)10月26日に長崎・山手居留地内(東山手11番地)に完成した英国聖公会会堂である[6]
  4. ^ 日本の新聞の始まりは、江戸時代以前から存在していた「瓦版」とされるが、近代的なジャーナリズムとしての日本初の邦字新聞は1862年(文久2年)正月に幕府が公刊した『官板バタビヤ新聞』とされる[8][9]
    日本初の民間邦字新聞は、浜田彦蔵(ジョセフ・ヒコ)が発行した『海外新聞』とされ、横浜に入港する英国船などがもたらす新聞から得た海外情報を、ジョセフ・ヒコが翻訳して岸田吟香、本間潜蔵(清雄)らが日本文で記したもので、慶応元年(1865年)5月から翌2年12月まで26号発行された[10][11]
    日本初の邦字日刊新聞は、1871年(明治3年)に創刊された『横浜毎日新聞』とされる[8][12]

出典




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