ボーアゾンマーフェルトの量子条件とは? わかりやすく解説

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ボーアゾンマーフェルト‐の‐りょうしじょうけん〔‐リヤウシデウケン〕【ボーア・ゾンマーフェルトの量子条件】

読み方:ぼーあぞんまーふぇるとのりょうしじょうけん

量子条件


ボーア=ゾンマーフェルトの量子化条件

(ボーアゾンマーフェルトの量子条件 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/25 04:51 UTC 版)

ボーア=ゾンマーフェルトの量子化条件によって定まる水素原子の電子軌道ボーアの原子模型では、1s、2p、3d、4f、5g等の円軌道しか記述できないが、ボーア=ゾンマーフェルトの理論では、例えば、5gとエネルギーの等しい楕円軌道として、5s、5p、5d、5fが現れる。

ボーア=ゾンマーフェルトの量子化条件(ボーア=ゾンマーフェルトのりょうしかじょうけん、: Bohr–Sommerfeld quantum condition)とは、物理学、特に量子力学において多自由度の周期運動に対する量子条件である[1][2]前期量子論において、1913年にデンマークの物理学者ニールス・ボーアが提唱したボーアの量子条件[3]の一般化となっている。ボーアの量子条件は1自由度の周期運動である円軌道の場合に限られていたが、ドイツの物理学者アーノルド・ゾンマーフェルトが1916年に正準形式の解析力学に基づく形で、多自由度の周期運動にまで拡張した[4]。米国のW. ウィルソン英語版や日本の石原純も同様な結果を得ており[5][6]ゾンマーフェルト=ウィルソンの量子化条件とも呼ばれる。ボーア=ゾンマーフェルトの理論は、ボーアの原子模型では円軌道に限られていた水素原子の電子軌道として、楕円軌道が存在することを示すともに、正常ゼーマン効果シュタルク効果微細構造に対する一定の説明を与えることを可能にした[7][8]

概要

一般化座標一般化運動量の組 (qk, pk) (k = 1, 2,...,N) で記述される系において、古典系での運動が変数分離が可能な多重周期運動であり、位相空間での軌道が閉軌道をなすとする。このとき、対応する量子系がとりうる状態を定める次の条件を、ボーア=ゾンマーフェルトの量子化条件と呼ぶ[1][2]

カテゴリ:原子
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  • ボーア・ゾンマーフェルトの量子条件

    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 16:26 UTC 版)

    量子条件」の記事における「ボーア・ゾンマーフェルトの量子条件」の解説

    詳細は「ボーア=ゾンマーフェルトの量子化条件」を参照 ゾンマーフェルトは1自由度(円運動)に限られていたボーアの量子条件を多自由度場合まで拡張して次の形にまとめた。 J i = ∮ p i d q i = n h   ( n = 1 , 2 , … ) {\displaystyle J_{i}=\oint p_{i}\,dq_{i}=nh~(n=1,2,\dots )} ここで h はプランク定数pi一般化運動量qi一般化座標であり、積分qi の1周期にわたる。 これをボーア・ゾンマーフェルトの量子条件またはゾンマーフェルト・ウイルソンの量子条件と呼ぶ。同様の結果は、W.Wilsonや石原純によって得られている。 ゾンマーフェルトはこの条件を再び水素原子問題適用することで、ボーア理論1つ量子数 n で指定され電子軌道がさらにいくつかの電子軌道分かれることを示した

    ※この「ボーア・ゾンマーフェルトの量子条件」の解説は、「量子条件」の解説の一部です。
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