ボア科とは? わかりやすく解説

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ボア科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/13 05:55 UTC 版)

ボア科
保全状況評価
ワシントン条約附属書II
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
亜目 : ヘビ亜目 Serpentes
: ボア科 Boidae
Gray, 1825
亜科、属
7亜科14属、本文参照

ボア科(ボアか、Boidae)は、爬虫綱有鱗目に属するニシキヘビ科を本科の亜科として含む説もある。模式種ボア属

ボアという名は古代ローマでの伝説上の大蛇の名前からとられており、大プリニウスの『博物誌』によると、その大蛇の好物がウシ (Bos) の乳だった、とされたことに由来する。

分布

多くは南北アメリカ大陸に分布する。マダガスカルにマダガスカルボア属とサンジニアボア属、ニューギニア南太平洋にナンヨウボア属が、ユーラシア大陸アフリカ大陸にスナボア属が分布する。

形態

最大種はオオアナコンダで最大全長が5m以上に達するとされる[1]。しかしスナボア属では最大でも100cm程までにしかならない。

ニシキヘビ類とは近縁で、学者によっては両者を共にボア科に分類するが、

  • 前上顎骨に歯がない。
  • 赤外線感知器官(ピット器官)が鱗と鱗の隙間にある。(スナボア亜科にはピットはない。)
  • 繁殖形態が卵胎生

等の点で区別される。

生態

多くの種は森林に、スナボア属とロージーボア属は砂漠や草原に生息する。ツリーボア属のように完全樹上棲種もいれば、成長に従い樹上棲から地上棲へと生活を変化させる種、スナボア属のように普段は地中に潜っている地中棲種もいる。属内でも生態が異なる場合もある。

食性は動物食で、体の大きさに応じた魚類両生類、爬虫類、鳥類哺乳類等を食べる。獲物に体を巻き付け、締め付けてから丸呑みにする。

繁殖形態は上記の通り多くの種が卵胎生だが、ホシニラミスナボアやカラバリアのように卵生の種もいる。

分類

分類・和名は田原(2022)による[2]

ボア亜科 Boinae

カラバリア亜科 Calabariinae

ナンヨウボア亜科 Candoiinae

ラバーボア亜科 Charininae

スナボア亜科 Erycinae

マラガシーボア亜科 Sanziniinae

ヒラタボア亜科 Ungaliophiinae

画像

脚注

  1. ^ Pizzatto, Lígia; Marques, Otavio; Facure, Kátia (2009-01-01). “Food habits of Brazilian boid snakes: overview and new data, with special reference to Corallus hortulanus” (英語). Amphibia-Reptilia 30 (4): 533–544. doi:10.1163/156853809789647121. ISSN 1568-5381. https://brill.com/view/journals/amre/30/4/article-p533_10.xml. 
  2. ^ 田原義太慶『大蛇全書』グラフィック社、2022年3月25日、370頁。 ISBN 978-4-7661-3558-9 

参考文献

  • クリス・マティソン 『ヘビ大図鑑』、緑書房、2000年、149-150頁。
  • 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、96-101頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』、小学館、2004年、116-117頁。
  • 山田和久『爬虫・両生類ビジュアルガイド ヘビ』、誠文堂新光社、2005年、10-21、50-58頁。
  • Go!!Suzuki 「エメラルドツリーボアの飼育」『エクストラクリーパー』No.2、誠文堂新光社、2007年、105頁。

関連項目

外部リンク


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