ホソスジマングースとは? わかりやすく解説

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ホソスジマングース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/07 02:23 UTC 版)

ホソスジマングース
ホソスジマングース
Mungotictis decemlineata
保全状況評価[1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネコ目 Carnivora
: マダガスカルマングース科 Herpestidae
亜科 : ワオマングース亜科 Galidiinae
: ホソスジマングース属
Mungotictis
: ホソスジマングース
M. decemlineata
学名
Mungotictis decemlineata
(Grandidier, 1867)
シノニム

Mungotictis substriatus Pocock, 1915

和名
ホソスジマングース
英名
Malagasy narrow-striped mongoose
Narrow-striped mongoose

ホソスジマングースMungotictis decemlineata)は、マダガスカルマングース科ホソスジマングース属に分類される食肉類。本種のみでホソスジマングース属を構成する。

分布

  • M. d. decemlineata

マダガスカル西部[2][3][4]固有亜種

  • M. d. lineata

マダガスカル南西部[3][4]固有亜種

形態

体長25-35センチメートル[3][4]。尾長20-27センチメートル[4]体重0.6-0.9キログラム[3][4]。全身は体毛で密に被われるが、尾では房状に伸長する[3][4]。足裏には体毛が無く、皮膚が裸出する[2][3][4]。背面や体側面には白い体毛が混ざる[2][4]。後頭部から尾の基部、大腿部に褐色の細い8-12本の縦縞が入る[2][3][4]

耳介は丸みを帯びる[4]。指趾の間には部分的に水かきがあり[3]、指趾には長い爪が生える[4]。頬や頸部側面[4]、肛門の周辺(肛門腺)や生殖器の周辺(会陰腺)に臭腺がある[3]

出産直後の幼獣は体長12-13センチメートル[3]。また出産直後でも眼が開いている[2][3]。乳頭は鼠蹊部にあり、数は2個[3][4]

  • M. d. decemlineata

背面や尾の毛衣は淡褐色[3]。縦縞は赤褐色で8-10本[3]

  • M. d. lineata

背面の毛衣は灰褐色で、腹面や尾の毛衣は灰白色[3]。縦縞は褐色で8本[3]

分類

  • Mungotictis decemlineata (Grandidier, 1867)
  • Mungotictis lineata Pocock, 1915

生態

バオバブからなるサバンナ(基亜種)、ディディエレア科トウダイグサ科からなる低木林(亜種M. d. lineata)などに生息する[4]。地表でも樹上でも活動するが、11-翌4月(雨季)は樹上で活動する事が多い[3][4]昼行性[2]、夜間になると5-10月(乾季)は地面に掘った穴、雨期は樹洞などで休む[3][4]。乾季は単独やペア、3-4頭の小規模な群れ、雨季はペアと幼獣からなる6-10頭の群れを形成して生活する[2][3][4]

食性は動物食で、昆虫、陸棲の貝類ミミズ鳥類の卵、小型哺乳類などを食べる[3][4]。乾季は主に朽木の中にいる昆虫を食べる[4]。卵や貝類のような固い殻で覆われた獲物は、横になって四肢で投げ飛ばし殻を割ってから食べる[3][4]。複数個体が協力して小型哺乳類を捕らえる事もある[4]

繁殖形態は胎生。12-翌4月(主に2-3月)に交尾を行う[3][4]。妊娠期間は90-105日[3][4]。2-7月に1回に1頭の幼獣を産む[3][4]。授乳期間は2か月[3][4]。生後2年で性成熟する[3]

人間との関係

開発による生息地の破壊などにより生息数は減少している[4]

出典

  1. ^ Hawkins, F. (2015). Mungotictis decemlineata. IUCN Red List of Threatened Species. 2015 e.T13923A45199764. doi:10.2305/IUCN.UK.2015-4.RLTS.T13923A45199764.en. 2025年11月7日閲覧.
  2. ^ a b c d e f g 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編『動物大百科1 食肉類』、平凡社1986年、162、164、167頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』、東京動物園協会、1991年、101-102頁。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』、講談社2001年、28、160-161頁。

関連項目




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