ベリリウムミラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 07:34 UTC 版)
ベリリウムミラーは、気象衛星のような低重量および長期間の寸法安定性が重要とされる用途に対する大面積の鏡(しばしばハニカムミラー(英語版))に用いられる。たとえば、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の主鏡はベリリウム製であり、同様の理由でスピッツァー宇宙望遠鏡もベリリウム製の反射望遠鏡が用いられている。 また、より小さなベリリウムミラーは光学的な制御システムや射撃管制装置に用いられる。たとえば、ドイツの主力戦車であるレオパルト1やレオパルト2に用いられている。これらのシステムには鏡の非常に迅速な動きが要求されるため、ベリリウムの低重量かつ高剛性な性質が必要とされる。通常このベリリウムミラーは、光学的仕上げ材による研磨をより容易に行えるように無電解ニッケルめっきによって被覆される。しかしながら極低温条件で用いる場合などには、熱膨張率の違いによって被覆材に歪みが生じてしまうため、このような用途においては被覆材を用いずに直接磨き上げられる。
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