ヘリオックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 16:36 UTC 版)
「テクニカルダイビング」の記事における「ヘリオックス」の解説
ヘリウム(helium)-酸素(oxygen)の混合ガスを指す。ヘリウムは窒素と比較してはるかに麻酔作用が小さく、空気のように窒素中毒を起こすことがない一方、 分子量が小さく、身体組織への吸収排出が窒素に比べて速いため、ガス中に含まれるヘリウム量に応じた特殊な減圧表が必要とされる。 粘度が空気に比べてはるかに低いため、ヘリオックス中では声帯が高周波で振動してしまい、呼吸中の声が甲高く聞き取りにくい、いわゆるドナルドダック・ボイスに変化する。 熱伝導が空気に比べて高いため、体温が奪われて低体温症になる可能性が高まる。 ヘリウムが高価である。 痙攣を起こす高圧神経症候群を引き起こす可能性がある。(130m以深) 等の欠点がある。通常、分圧320kPa以下であれば、呼吸ガスに窒素が含まれていても何ら問題はないため、一般にはこれら欠点の緩和を目的に、下記のトライミックスが用いられる場合が多い。
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