プログラム内蔵方式の功績は誰のものか
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/25 09:29 UTC 版)
「EDVAC」の記事における「プログラム内蔵方式の功績は誰のものか」の解説
プログラム内蔵方式、いわゆるノイマン型の着想は、主要メンバーのジョン・モークリーとジョン・プレスパー・エッカートが考案していたとされる。しかし、EDVAC開発チームの後から加わったジョン・フォン・ノイマンの名前で広まってしまっており、今もノイマンの名で参照されることも多い(ただし、以下のような経緯からあえてその名を使わない研究者もいる)。 ENIACの主要開発メンバーであるモークリーとエッカートは技術面で優れており、開発メンバーのノイマンは理論的側面で優れていた。「ノイマン型」などと呼ばれる理由としては、有名な文献『EDVACに関する報告書の第一草稿』の著者がノイマン単独となっていることと、当時のコンピュータ関連の他の多くの資料が軍事機密であったのに対し、この文献は部外者への配布などが行われたという理由が大きい。これは、一流数学者の名前を利用してEDVACの名声をあげたいペンシルベニア大学側の思惑があったともされる。モークリーとエッカートの開発メンバーからの離脱は、このことへの反発があるとされることもある。主要メンバーが離脱したEDVAC開発は大きく遅れ、世界初の実用的に稼働したプログラム内蔵方式コンピュータは1949年のEDSACとなってしまった。EDVACは1951年になって完成する。
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