プリンターの漢字ROM
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/31 13:38 UTC 版)
「漢字ROM」の記事における「プリンターの漢字ROM」の解説
漢字ROMがパーソナルコンピュータに導入された当初、FM-8などでは漢字はキャラクタとしてキャラクタ用のVRAMに出力されているわけではなく、グラフィック用のVRAMに漢字の字形が描画されていた。このため、グラフィック画面上に描画された漢字をプリンタで印刷するためには、一旦画面に表示した後画面のハードコピーをプリンタで印刷する方法がとられた。しかしこの方法は出力に時間がかかり、印刷が用紙の幅でなく画面の幅に制約されるなどの欠点があった。こうした欠点を克服するため、プリンタ側に漢字ROMを搭載し、コンピュータからの命令によって各字形を印刷する方法もとられた。 漢字ROMがパーソナルコンピュータに標準搭載され始めた当時、パーソナルコンピュータに搭載されたフォントは16ドット四方が一般的であったが、通常はプリンター側の漢字ROMを用いて用紙への出力がなされた。多くの場合最初から漢字ROMが搭載されていたが、プリンターについても、標準状態では漢字印字不可、オプションで漢字ROMを購入することで漢字の印刷が可能になる、といったケースも見られ、またプリンターでもやはり第二水準については別売りと言ったケースが見られた。 当時はプリンターインタフェイスの転送速度の問題があり、ビットマップデータの直接送信によるプリンター制御も現実的とは言えず、文字コードのみを送信しプリンタ側でフォントを適用しデコードするのは、言わば当然のことであり、通常はプリンター側にも漢字ROMが必要であったと言える。
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