ブリーダーズカップの登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:05 UTC 版)
「フューチュリティステークス (アメリカ合衆国)」の記事における「ブリーダーズカップの登場」の解説
さらに次の1984年には、ブリーダーズカップ(以下「BC」)が創設された。このイベントは、フューチュリティステークスが創設時に行ったのと似たような方法で、たいへんな高額賞金を実現した新しいタイプの競走だった。フューチュリティステークスが「妊娠中の牝馬」の所有者から登録料を集めたのに対し、BCは種馬の所有者から登録料を集めることを思いついたのだった。全米の種牡馬の種付け料1回分を集めた結果、イベントの賞金総額は1300万ドルにも膨れ上がった。7つの大レースからなるこのイベントは西海岸のハリウッドパーク競馬場で行われ、2歳チャンピオン決定戦のBCジュヴェナイルは賞金100万ドルで行われた。この年、フューチュリティステークスではスペクタキュラーラヴ(Spectaculer Love)がチーフズクラウン(Chief's Crown)を1馬身差で下して優勝したが、BCジュヴェナイルではチーフズクラウンが1番人気で勝ち、2番人気のスペクタキュラーラヴは8着に沈んだ。2歳チャンピオンにはチーフズクラウンが選ばれた。 BC創設の影響は明白で、あちこちで従来の主要競走の価値の低下が見られた。主要な競走の中にも、これまでの開催スケジュールを改め、BCに合わせた日程に変更する競走が出たが、結果として同じ日に同じような条件の一流競走が重複することになり、出走馬が分散してレベルの低下が見られるようになった。シャンペンステークスのように、影響があまりにも顕著だったため、たった1年で慌てて条件を元に戻した例もあった。 1984年以降、2013年までの30年間で、フューチュリティステークスの優勝馬が2歳チャンピオンになったのは、2頭しかいない。この2頭は1987年のフォーティナイナー(Forty Niner)と1995年のマリアズモン(Maria's Mon)で、両馬ともフューチュリティステークスとシャンペンステークスを勝った馬である。一方、この30年間で、BCジュヴェナイルの優勝馬が2歳チャンピオンになったのは22回である。
※この「ブリーダーズカップの登場」の解説は、「フューチュリティステークス (アメリカ合衆国)」の解説の一部です。
「ブリーダーズカップの登場」を含む「フューチュリティステークス (アメリカ合衆国)」の記事については、「フューチュリティステークス (アメリカ合衆国)」の概要を参照ください。
- ブリーダーズカップの登場のページへのリンク