フレーム仕様への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 15:24 UTC 版)
「CSMA/CD」の記事における「フレーム仕様への影響」の解説
イーサネットフレームのいくつかの仕様は、CSMA/CDによる物理的制約に基づいて決められているものがある。 フレーム間ギャップ = 96ビット 1つの端末はフレーム送信後は96ビット時間(10Mbpsでは9600ナノ秒)以上待つ必要がある。待ち時間後に通信路が空いていれば次のフレームを通信路に送出することが許される。 送信後のキャリア検知切り替えのための復帰時間として設けられている。 最小フレーム長 = 64オクテット 同軸ケーブルの信号伝送には遅延があるため、送信中の衝突を送信完了前に確実に検出するにはある程度の送信時間が必要となる。衝突検出のために最小限必要な時間を「スロット時間」と呼ぶ。 その値は衝突検出に最も時間が掛かる場合を想定し、ここでは500mの同軸ケーブルがリピータで5段結合された場合の最大長2.5kmを上限として算出された。衝突検出に必要な最長の時間は、送信信号が通信路の左端から右端へ伝播した瞬間に右端で別の端末が送信開始した場合である。この場合は、信号が通信路全長を伝播する時間と、衝突が発生した信号が同じ道を戻る時間の合計となり、これは単純に全長の倍の距離の伝播時間となる。5kmの同軸ケーブルにおける伝播時間約26μSecと、リピータやトランシーバーの処理時間約20μSecの合計で46.38μSecと見積もられた。これは10メガビット・イーサネットでは464ビットに相当するため、マージンを取って最小フレームサイズは512ビット(64オクテット)時間と設計されている。 CSMA/CDは1Gbps半二重通信でもサポートされており、必要なスロット時間は4096ビット=512オクテット相当となる。この場合は、これを最小フレーム長として規定せずに、不足分をダミーシンボルデータ付加で補うキャリア・エクステンションで対応している。
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