フォース・インディア VJM10
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/12 00:24 UTC 版)
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| カテゴリー | F1 | ||||||||||
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| コンストラクター | フォース・インディア | ||||||||||
| デザイナー | アンドリュー・グリーン (テクニカルディレクター) |
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| 先代 | フォース・インディア VJM09 | ||||||||||
| 後継 | フォース・インディア VJM11 | ||||||||||
| 主要諸元 | |||||||||||
| エンジン | メルセデス M08 EQ Power+ 1.6L V6ターボ |
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| タイヤ | ピレリ | ||||||||||
| 主要成績 | |||||||||||
| チーム | サハラ・フォース・インディア・F1チーム | ||||||||||
| ドライバー | |
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| 出走時期 | 2017年 | ||||||||||
| 通算獲得ポイント | 185 | ||||||||||
| 初戦 | 2017年オーストラリアGP | ||||||||||
| 最終戦 | 2017年アブダビGP | ||||||||||
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フォース・インディア VJM10 (Force India VJM10) は、フォース・インディアが2017年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カーである。
概要
最大の特徴はノーズ形状で、2012年に見られたF1マシンのような段差があり、先端の突起がかなり長くなっている。テクニカルディレクターのアンドリュー・グリーンは、前者について「我々はフロントサスペンションのレギュレーションで許された最大限のモノを活用しようとした。機械的な観点から、その特性を改善したのだ。レギュレーションで定められているため、我々は望んだようにノーズを結合させることができなかった。順守しなければならない”ボックス”があるので、残念ながら”額”と呼ばれてしまっている段差が残った」と述べ、後者については前年のVJM09の特徴となっていた「穴あきノーズ」のコンセプト(ノーズの先端から気流を取り入れる)と同じで、先端が繋がらなくなっただけと述べている[2]。
3月14日、オーストリアの飲料水会社、BWTのスポンサード開始に伴い、カラーリングが銀色からピンクに変更された[3]。
2017年シーズン
ドライバーはセルジオ・ペレスが残留。チームメイトにエステバン・オコンを迎えた。
表彰台には届かなかったが、大半のレースでダブル入賞、チームとしてはモナコを除く全てのレースで入賞した。しかし、両者の速さが拮抗しているため度々同士討ちが発生しており、アゼルバイジャンGPとベルギーGPでオコンとの接触が原因でペレスがリタイア(ベルギーGPは17位完走扱い)。これが原因でチームが「今後はチームオーダーでコントロールする」と発言する事態にまでなってしまった[4]。これ以降は全てダブル入賞を続けていき、メキシコGPで2年連続のコンストラクターズランキング4位を確定させた[5]。オコンは前年のF1デビューから完走を27戦続けていたが、ブラジルGPのスタート直後にロマン・グロージャンと接触してF1キャリア初のリタイアを喫した。それでも両ドライバー合わせてのリタイアはいずれも事故に巻き込まれた影響でリタイアとなったこの2回のみで、1年を通じてマシントラブルによるリタイアは一度もなく、同じメルセデス製PUを積むウィリアムズに差をつけてシーズンを終えた。
スペック
- 型式:VJM10
- モノコック:カーボンファイバー・コンポジット、ザイロンによる進入防止サイドパネル
- フロントサスペンション:アルミニウム製アップライト、プッシュロッド式トーションスプリング独立型縣架サスペンション、ダンパー&アンチロールバー
- リアサスペンション:アルミニウム製アップライト、プルロッド式トーションスプリング独立型縣架サスペンション、ダンパー&アンチロールバー
- ホイール:BBS フォース・インディア専用ホイール
- エンジン:メルセデスAMG・ハイ・パフォーマンス・パワートレインズ 1.6リッター V6ターボ
- ERS:メルセデスAMG・ハイ・パフォーマンス・パワートレインズ
- トランスミッション:メルセデスAMG F1 8速セミオートマチック・シームレスシフト
- 燃料及び潤滑油:ペトロナス
- タイヤ:ピレリ
- ブレーキシステム:APレーシング 920E
- ブレーキマテリアル:カーボン・インダストリー
記録
| 年 | No. | ドライバー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | ポイント | ランキング |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| AUS |
CHN |
BHR |
RUS |
ESP |
MON |
CAN |
AZE |
AUT |
GBR |
HUN |
BEL |
ITA |
SIN |
MAL |
JPN |
USA |
MEX |
BRA |
ABU |
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| 2017 | 11 | 7 | 9 | 7 | 6 | 4 | 13 | 5 | Ret | 7 | 9 | 8 | 17† | 9 | 5 | 6 | 7 | 8 | 7 | 9 | 7 | 185 | 4位 | |
| 31 | 10 | 10 | 10 | 7 | 5 | 12 | 6 | 6 | 8 | 8 | 9 | 9 | 6 | 10 | 10 | 6 | 6 | 5 | Ret | 8 |
脚注
- ^ “フォース・インディアF1、ニューマシン『VJM10』を発表”. AUTOSPORTweb. (2017年2月22日) 2017年3月3日閲覧。
- ^ “【F1】フォースインディア、VJM10の”不運な”ノーズデザインを解説”. motorsport.com. (2017年2月24日) 2017年3月3日閲覧。
- ^ “フォース・インディアのマシンがピンクに”. ESPN F1. (2017年3月14日) 2017年3月14日閲覧。
- ^ “ペレスとオコンの度重なる同士討ちにチームボスが怒り。ついに「チームオーダーによる管理」を決断”. AUTOSPORTweb. (2017年8月28日) 2017年8月28日閲覧。
- ^ “フォース・インディア、コンストラクターズ選手権4位確定。ダブル入賞のペレスとオコン「今夜はお祝い!」”. AUTOSPORTweb. (2017年10月30日) 2017年10月31日閲覧。
- ^ “F.インディア「VJM10」スペック”. STINGER. (2017年2月23日) 2017年3月3日閲覧。
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