フィラメント構造とビルケランド電流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 14:27 UTC 版)
「プラズマ宇宙論」の記事における「フィラメント構造とビルケランド電流」の解説
上記のように、宇宙には多くのフィラメント構造が存在している。このフィラメントと、その内部を流れるビルケランド電流は、太陽フレア、オーロラ、太陽系、星雲、銀河の形成、そして大規模構造などの理解にも必要なものである。プラズマ宇宙論の重要なファクターと言える。 その形成過程は非常に単純である。まず、「ピンチ効果 (Z-pinch)」と呼ばれる現象がこの形を作り出す。直線的な電流がプラズマの中を通るとき、そのまわりに円筒状の磁場が生じる。これが同じ方向を流れている他の電流を引き寄せるのである。このようにして小さな電流の糸は互いに引き寄せ合う(ピンチ)傾向がある。その際に周囲のプラズマを引き寄せる効果が働き収束する。収束した糸はよじれてフィラメント状の巨大な渦巻きを生み出すのである。 このフィラメントの内部を電流が通る事が知られている。その電流はビルケランド電流と呼ばれている。このような特性のために宇宙のフィラメントは、しばしば送電網に例えられる。この送電は次第に他の送電を引き寄せ、つながり合い巨大な送電網を作りだすことによって宇宙のなかで大量の電流を運んでいる。身近な例ではオーロラもビルケランド電流によって生じている。太陽系や銀河、大規模構造などにも巨大なフィラメントがあり大量の電流が宇宙を駆け巡っている。
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