フィッツジェラルド調査団の派遣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 18:41 UTC 版)
「杉の革命」の記事における「フィッツジェラルド調査団の派遣」の解説
アメリカ、EU、国連は政治テロをいっせいに非難し、2月18日、国連は、調査ミッションを派遣することを発表した。コフィー・アナン国連事務総長は、安全保障理事会の要請に受ける形で、アイルランド、エジプト、モロッコの専門家を中心に、ピーター・フィッツジェラルドを責任者とするハリーリー暗殺に関しての調査団の派遣を発表した。フィッツジェラルド・レポート(en:FitzGerald Report)が発表される前に、アナンは、さらに包括的でなおかつ真相に迫ることができる調査団の派遣の必要性を訴えていた。フィッツジェラルドはレバノン政府の協力に感謝した。 3月24日、フィッツジェラルド・レポートが安全保障理事会のメンバーに配布された。このレポートにおいて、2つの内容が指摘された。第1がレバノンの治安組織の怠惰と執行能力が不十分であることであり、このことがハリーリーの保護に対しても不十分であったことから、暗殺に好都合な背景を用意したと結論付けた。また、レバノンの調査能力の不備を指摘した上で、国際独立調査委員会の設置を要求した。第2が、シリア指導部の厚顔振りである。ハリーリーはシリアのレバノン支配に障害になるので、暗殺されたという意見を紹介し、証拠を消すこともしない今回の暗殺劇は、シリアのレバノンに対する威圧的な態度のあらわれであるとした。
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