ピーター・ガブリエル IVとは? わかりやすく解説

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ピーター・ガブリエル IV

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/14 08:29 UTC 版)

ピーター・ガブリエル IV
ピーター・ガブリエルスタジオ・アルバム
リリース
録音 1981年春-1982年夏
ジャンル ポスト・プログレッシブ、ポストパンクワールドミュージックワールドビート
時間
レーベル カリスマ・レコード (イギリス)
ゲフィン・レコード (北米)
マーキュリー・レコード (アメリカ、オリジナルLPプレス)
プロデュース デヴィッド・ロード、ピーター・ガブリエル
ピーター・ガブリエル アルバム 年表
ピーター・ガブリエル III
(1980年)
ピーター・ガブリエル IV
(1982年)
プレイズ・ライヴ
(1983年)
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ピーター・ガブリエル IV』(Peter Gabriel IV)は、イギリスのミュージシャン、ピーター・ガブリエルによるソロ4作目。彼のソロ・デビュー時から使われていた『Peter Gabriel』のアルバム・タイトル使用は本作で最後となる。『Peter Gabriel 4』、または『Security』とも呼ばれる。

概要

前作、『ピーター・ガブリエル III』の制作終了後、ピーターはインタビューで発言した。「私はある一つの音楽エリアに大きな興味を持っている。それは純粋にパーカッションとエレクトロニクスだけの基盤に立った音楽だ。今までの私の曲の幾つかはそのフォーマットに則っていないが、少し後には確実にそこにいくだろう。私が思うにはプリミティブ(原始的)エレクトロニクス・ミュージックは、1980年代に私が行こうと望んでいるところなのだ」「私は非ヨーロッパ音楽と古いタムラ(モータウン)のレコードを聴いている。それは発明の模範なのだ。私は曲を書き始める前に40か50のリズムを持っている。その内、20を漠然としたトラック・フォームに使い、12を様々なオーヴァー・ダブに使い、8つを最終的なミックスに使う。とても無駄なプロセスに思えるが、それが私の望むやり方なのだ。『ピーター・ガブリエル IV』ではフェアライトCMIでメインの音を作った。容易にライブ・サウンドを作ることができるからだ。それで私はサウンド・ライブラリーを創造しようと試みたんだ」[1]

本作は、こういった考えを基本に制作された作品であり、CMIやリンといったデジタル・プログラミングによるベーシック・トラックを基に、その上に彼のツアー・メンバーであるデヴィッド・ローズ(ギター)、トニー・レヴィン(ベース、スティック)、ジェリー・マロッタ(ドラム)、ラリー・ファスト(シンセサイザー)、ジョン・エリス(ギター)といった、いつもの面々によるサウンドを重ねて作られている。また、特筆すべき点は、本作ではコーラス・ワークにピーターの隣人でもあるバースの住人ピーター・ハミルがゲスト参加していることである。更に「ザ・リズム・オブ・ザ・ヒート」にはエコーメ・ダンス・カンパニーによるガーナ式のドラム・サウンドが取り入れられている。[1]

ピーター・ガブリエルは、本作が発表される直前の1982年7月16日から18日の3日間にかけて行われた民俗音楽の祭典「ウォーマッド (WOMAD = World Of Music And Dance)」を発案し、ブリストルのオーディオ・マガジン『ザ・レコーダー』のスタッフでもあったトーマス・ブルーマン (同祭典のディレクター)と共にこの祭典の実現に力を貸している(ピーターは本誌の2号に1979年から1980年の貴重なライブ・テイクを提供している)。[1]

収録曲

全作詞・作曲 : ピーター・ガブリエル

サイド1

  1. 「ザ・リズム・オブ・ザ・ヒート」 - "The Rhythm of the Heat" 5:15
  2. 「サン・ジャシント」 - "San Jacinto" 6:21
  3. 「アイ・ハヴ・ザ・タッチ」 - "I Have the Touch" 4:30
  4. 「ザ・ファミリー・アンド・ザ・フィッシング・ネット」 - "The Family and the Fishing Net" 7:08

サイド2

  1. 「ショック・ザ・モンキー」 - "Shock the Monkey" 5:28
  2. 「レイ・ユア・ハンズ・オン・ミー」 - "Lay Your Hands on Me" 6:03
  3. 「ウォールフラワー」 - "Wallflower" 6:30
  4. 「キス・オブ・ライフ」 - "Kiss of Life" 4:17

パーソネル

  • ピーター・ガブリエル - ボーカル、プログラミング&シークエンシング (1-6)、シンセサイザー、ピアノ (7)、スルド (1、8)、アディショナル・ドラム (2)
  • トニー・レヴィン - ベース (1、6-8)、チャップマン・スティック (2-5)
  • デヴィッド・ローズ - ギター (2-8)
  • ジェリー・マロッタ - ドラム、パーカッション (1、5、6)
  • ラリー・ファスト - シンセサイザー (1-5、7、8)、エレクトロニック・パーカッション (8)
  • ジョン・エリス - バック・ボーカル (1、3、8)、ギター (2、4)
  • ロベルト・ラネリ - サクソフォーン (4)
  • モーリス・パート - ティンバルス (6)、パーカッション (8)
  • ステファン・ペイン - プログラミング (4)
  • デヴィッド・ロード - シンセサイザー (6、7)、ピアノ (7、8)
  • ピーター・ハミル - バック・ボーカル (4、5、6)
  • ジル・ガブリエル - バック・ボーカル (2)
  • エコム・ダンス・カンパニー - ガーナイアン・ドラム (1)
  • グレッグ・フルギンティ - マスタリング
  • マルコム・ポインター - アルバム・アート

チャート

チャート(1982年) 最高順位
アメリカ(Billboard 200[2] 28
イギリス(全英アルバムチャート[3] 6

脚注

  1. ^ a b c 1988年に再発売された本作のCDに掲載された赤石和美によるライナーノーツ。
  2. ^ Peter Gabriel”. Billboard. 2023年1月18日閲覧。
  3. ^ Peter Gabriel|full Official Chart History”. Official Charts. 2023年1月18日閲覧。

外部リンク


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