モーツァルト:ピアノ協奏曲 第8番 ハ長調「リュッツオウ」
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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モーツァルト:ピアノ協奏曲 第8番 ハ長調「リュッツオウ」 | Konzert für Klavier und Orchester Nr.8 'Lützow' C-Dur K.246 | 作曲年: 1776年 |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例![]() |
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1 | 第1楽章 Mov.1 Allegro aperto | 7分00秒 | No Image |
2 | 第2楽章 Mov.2 Andante | 7分00秒 | No Image |
3 | 第3楽章 Mov.3 Rondeau: Tempo di Menuetto | 6分30秒 | No Image |
作品解説
作曲は1776年4月、ザルツブルクにおいて。この協奏曲はモーツァルトの父レオポルトの弟子であるアントーニア・リュッツォウ伯爵夫人のために作曲されたと考えられることから、《リュッツォウ》協奏曲と呼ばれている。社交界に快く受け入れられるような、明るく軽やかに仕上げられた作品である。夫人はピアノを巧みに弾いたというから、演奏者の技量に作曲が制限されることもなかったのだろう。
モーツァルトはこの協奏曲を、先に作曲した第5,6番と共に、マンハイム・パリ旅行に携えて行き、機会があれば各地で披露したようである。実際、この旅行中に演奏されたこともわかっている。第1,2楽章に多種類のカデンツァが残されているのも、演奏の機会が多かった証拠といえよう。
第1楽章:アレグロ・アペルト、ハ長調、4/4拍子。協奏的ソナタ形式。ハ長調の主和音がフォルテで奏される開始部は、力強くある一方で、高く明朗な響きが際立っていることから、女性らしいやさしさをも印象付ける。
第2楽章:アンダンテ、ヘ長調、2/4拍子。小規模な協奏的ソナタ形式。ピアノが主体となって主題を奏するが、管弦楽も常に背景を支えており、色彩豊かな緩徐楽章にしている。
第3楽章:ロンド。テンポ・ディ・メヌエット、ハ長調、3/4拍子。ロンド形式。メヌエットのテンポで2拍目に休符をもつロンド主題が特徴的。また、イ短調のエピソードは後のモーツァルトの短調を思わせる激しさも垣間見せる。
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