パーシャルオープンエンド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 02:44 UTC 版)
「イージーオープンエンド」の記事における「パーシャルオープンエンド」の解説
パーシャルオープンエンド(POE)は蓋の一部のみが開口する缶蓋。POEは主に内容物が液体である場合に用いられ、缶ジュースなどの飲料向けに多く用いられる。POEにはプルタブ式とステイオンタブ式とがある。 プルタブ式(pulltab) 缶蓋にスコア(切欠き)が一周分入れられ、その部分にタブを取り付けた構造となっており、タブを引っ張ることで開口する。リングプルタブともいう。プルタブ式では開口の際にタブは蓋の一部とともに本体から切り離される。したがって、分離型の蓋でありデタッチャブルエンドに分類される。 2012年5月現在、中国・深圳市ではプルタブ式とステイオンタブ式両方の飲料缶が併売されている。 ステイオンタブ式(Stay-on tab) 缶蓋にスコア(切欠き)が半周分入れられ、リベットでその上部にタブを取り付けた構造となっており、タブを引っ張ることでスコア部分の金属片が押し込まれて開口する。ステイオンタブ式では開口の際にもタブは本体に残ったままで切り離されない。したがって、非分離型の蓋でありノンデタッチャブルエンドに分類される。 パーシャルオープンエンド(POE)のうちステイオンタブ式 ステイオンタブ式の缶蓋 開封直後 現在は飲料容器缶のほとんどすべてがステイオンタブ式(中国ではまだプルタブ式が用いられている)であるが、開口部の形状・大きさは内容物により多少異なり、中身が出やすいように幅を広くとったものなどもみられる。 タブは指がかかりやすいようにリング状になっており、リングプルあるいはプルリングなどと呼ばれる。ただしステイオンタブ式では、リングと呼べるほどには大きくない。プルタブ式のように引っ張るのではなく、引き起こすだけで済むためである。しかし、力の弱い人や、美容上の問題などで爪を傷つけたくない人向けに、タブの下に差し込んで起こし、開けやすくする器具(プルタブ起こし)も販売されている。専用のもののほか、缶切りや栓抜き、十徳ナイフなどのマルチツールに備えられているものがある。マイナスドライバーの先端のような形状をしているが、用途がわからない人も少なからず存在する。
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