パレット船
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 14:16 UTC 版)
貨物輸送におけるコンテナの登場は、パレット輸送を経由して発展してきた。海上輸送では長年その荷物の積み下ろしに個々の貨物をデリックやクレーンで扱ってきたが、昔からパレットに積みつけることで貨物の取り扱いを簡便にする工夫が行われていた。 第二次世界大戦後に一定サイズのパレットによって貨物船の船艙への積み下ろしを能率的に行えるように工夫された船が登場した。これらの船では荷物を固縛した一定のパレットを陸上のフォークリフトによって舷側の開口ハッチから取り入れ、船内のエレベーターやローラーコンベヤーで扱い、所定位置へ搭載するものであった。この後、パレットの利便性のままに互いに積み上げることも出来る貨物コンテナが登場して、パレット船は姿を消して貨物コンテナが主流となっていく。 当初、貨物コンテナを扱う専用船、つまりコンテナ船はあまり存在せず、様々な貨物船で貨物コンテナを輸送していた。バルクキャリアの空荷時に甲板上や船艙内にコンテナを固縛して輸送していた。こういった元々バルクキャリアで貨物コンテナの輸送も行うようになった船は「コンバルカー」と呼ばれた。現在のセミコン船の先祖であるが、コンテナ搭載の専用設備をほぼ備えないため、分類上はセミコン船ではない。
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