パラログとスプライシングネットワーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/13 08:40 UTC 版)
「RBM10」の記事における「パラログとスプライシングネットワーク」の解説
RBM5(英語版)とRBM6(英語版)はRBM10のパラログである。これらはゲノムの進化の過程で遺伝子重複によって生じたものである。これらは一般的にがん抑制因子として機能し、これらの変異は肺がんで多く同定される。RBM5、RBM6、RBM10は選択的スプライシングを調節し、一般的には異なるRNAに作用する。しかしながら特定のケースでは、これらは同じサブセットのRNAに作用し、相乗的または拮抗的効果を示す。RBM5とRBM10の間には交差調節が存在し、RBM10は選択的スプライシングと共役したNMD過程によってRBM5の転写産物のレベルを低下させる。さらに、RBM10レベルの変動(ノックダウンまたは過剰発現)は、RBM5を含む複数のスプライシング調節因子のスプライシングの変化を引き起こし、またRBM10自身を含むスプライシング調節因子の発現にも大きな影響を与える。加えて、RBM10の一次転写産物は未同定のスプライシング調節因子によっていくつかのエクソンで選択的スプライシングを受け、複数のRBM10のアイソフォームが形成される。これらのデータは、RBM5、RBM6、RBM10やその他のスプライシング調節因子によって形成される選択的スプライシングネットワークが存在することを示唆している。
※この「パラログとスプライシングネットワーク」の解説は、「RBM10」の解説の一部です。
「パラログとスプライシングネットワーク」を含む「RBM10」の記事については、「RBM10」の概要を参照ください。
- パラログとスプライシングネットワークのページへのリンク