バレンシア市街地コースとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 建物・施設 > 施設 > 競技場 > スペインのサーキット > バレンシア市街地コースの意味・解説 

バレンシア市街地コース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/05 14:32 UTC 版)

座標: 北緯39度27分32秒 西経0度19分54秒 / 北緯39.45889度 西経0.33167度 / 39.45889; -0.33167

バレンシア・ストリート・サーキット
コースの特徴の一つ、可動橋
所在地 スペインバレンシア
標準時 GMT +1
オープン 2008年
閉鎖 2013年
主なイベント F1
ヨーロッパグランプリ
GP2
スペインGT
路面 アスファルト
コース長 5.419 km (3.367 mi)
コーナー数 25
レコードタイム 1:36.975 ( セバスチャン・ベッテル, レッドブル, 2009年)

バレンシア・ストリート・サーキットValencia Street Circuit, 西: Circuito Urbano de Valencia, バレンシア市街地コース)は、スペインバレンシア公道コース2008年F1ヨーロッパグランプリで初めて使用された。

解説

フェルナンド・アロンソの活躍によりスペイン国内でF1人気が盛り上がる中、バレンシア市の誘致により、2008年からF1ヨーロッパGPを開催した。カタロニア・サーキットで行われているスペイングランプリは2016年までの開催契約を結んでいるため、当初2014年まではスペインで1国2グランプリ開催とされていた。しかし2012年にスペイン経済危機が表面化し、2013年よりヨーロッパグランプリがカレンダーから外れた。今後のスペイングランプリは、カタロニアとの隔年相互開催地となることが一時報道されたが、2013年現在、カタロニア(バルセロナ)側の反対により不透明な状況となっている[1]

2007年の第32回アメリカスカップの開催地となったフアン・カルロス1世・マリーナを周回する形で、仮設コースを設営している。この一帯は歴史ある貨物積み出し港で、巨大なクレーンや倉庫群が立ち並んでおり、ピット施設も倉庫の一部を利用している[2]

コースデザイナーはヘルマン・ティルケ。当初は全長4.1〜4.3kmのコースが予定されていたが、最終発表で図のレイアウトに訂正された。全長は5.419km、F1開催サーキットの中では最多の25のコーナーを持つ。ヨーロッパGPは57周(308.883km)で行われる。

自転車競技ブエルタ・ア・エスパーニャ2009にて、このコースの一部が第7ステージ・個人タイムトライアルの舞台として使用された。

2013年には、サーキットは管理がほぼ行われなくなり、施設の電気ケーブル類など多数が盗難に遭い荒廃状態であることが報道される。当面、国際格式のレースの誘致は困難になっている[3]

コースレイアウト

ホームストレートから1コーナーの先へ右に緩くカーブして行き、2・3コーナーのシケインではスタート直後に順位争いが行われる。4・5コーナーから加速し、低速の8コーナーを過ぎると、港の出入り口の可動橋の上を渡る。

10コーナーの先は長い全開区間となり、12〜14コーナーを挟んで、17コーナーのヘアピンまで再び加速する。17コーナー以降の連続コーナー区間も直線的なライン取りで通過する。24コーナーで減速し、鋭角の最終25コーナーを回りこむとホームストレートに戻る。

市街地コースながらアベレージスピードは高く、コース幅やセーフティゾーンの広さは常設サーキットに近い。しかし、明確なオーバーテイクポイントがなく、レース自体は単調な展開になりがちである。その批判を受けて、コースレイアウトの変更も取り沙汰されている[4]

現在のコースの状態

2012年にF1ヨーロッパGPが行われたあと、コースの管理が行われないため電気類の設備などが盗まれるなどしたため、レースも行われず縁石なども剥がれウォール等は落書きされたり撤去されたりしている。今でもヨーロッパGPが行われた時の広告などがまだ残っている所がある。元ホームストレートの部分や、可動橋の部分は近隣住民が車を止めたりして使用している。

脚注

  1. ^ “交互開催にノーを突きつけたバルセロナ”. ESPN F1 (ESPN). (2012年12月20日). オリジナルの2020年8月14日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200814051325/http://ja.espnf1.com/spain/motorsport/story/97720.html 2013年1月26日閲覧。 
  2. ^ 西山平夫 (2008年8月29日). “新ストリート・サーキットへの反応。”. F1コラム. Number web. 2012年1月1日閲覧。
  3. ^ “無法地帯化するバレンシア市街地サーキット、F1存続不可能か?”. スポーツナビ (Top News). (2013年1月25日). オリジナルの2013年1月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130128090347/http://sportsnavi.topnews.jp:80/f1/news/20130125-002-685 2013年1月26日閲覧。 
  4. ^ “バレンシア市街地コース、レイアウト変更の可能性”. F1トップニュース. (2010年7月1日). http://2010.f1.topnews.jp/2010/07/01/news/f1/races/europe-grand-prix/18625.html 2012年1月1日閲覧。 

関連項目

外部リンク





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「バレンシア市街地コース」の関連用語

バレンシア市街地コースのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



バレンシア市街地コースのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのバレンシア市街地コース (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS