バラード (ブラームス)
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『4つのバラード』(Vier Balladen)作品10は、ヨハネス・ブラームス初期のピアノ曲集。ショパンやリストの劇的なバラードと異なり、叙情的な小品集となっている。1854年作曲の日付を持ち、親友で音楽家仲間のユリウス・オットー・グリムに献呈された。この曲集の作曲とほぼ同時期に、ブラームスの創作活動の船出を後押ししていた有名な作曲家ロベルト・シューマンの妻、クララ・シューマンへのブラームスの生涯にわたる愛が始まっている。
4曲のバラードは、同主調になっている2曲が2組組み合わされた構成となっている。
- ニ短調(アンダンテ) Andante
- ニ長調(アンダンテ) Andante
- 「間奏曲」 ロ短調(アレグロ)Intermezzo. Allegro
- ロ長調(アンダンテ・コン・モート) Andante con moto
第1曲は、ヨハン・ゴットフリート・ヘルダーの編纂した詩集『諸国民の声 "Stimmen der Völker" 』所収のスコットランドの民族詩「エドワード」に霊感を受けている。空虚5度やオクターヴ、単純な三和音の多用は、おそらく神話的な過去の雰囲気を与える効果が意図されており、ブラームスのケルト的様式(オシアン様式)の作品の好例の一つとなっている。第二曲にはシューマンのクライスレリアーナ終曲へのオマージュが見られる。
ブラームスは、『6つの小品集』作品118の第3曲において、無言バラード様式を再び用いている。また二重唱曲『バラードとロマンス』作品75のバラードの1曲は、作品10-1の「エドワード」と同じ詩に曲付けされている。
関連項目
「バラード (ブラームス)」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は自分の曲を作詞作曲するバラード歌手である。
- 君に美しいスローバラードの曲を歌ってほしい。
- 13世紀後半までさかのぼり、800年から1200年の間に書かれた34の神話と英雄のバラードから成る古アイスランド語での異なる二つの作品のいづれか
- 吟遊詩人によって歌われたバラード
- 人気のバラードを歌う歌手
- スペイン人の歌手で、バラードとラブソングで知られる(1943年生まれ)
- スコットランドのバラード歌手でミュージックホール・コメディアン(1870-1950年)
- 歴史小説とバラードの英国の作成者(1771年−1832年)
- スローバラードという曲
- 中世バラードという,中世の歌曲
- 近代バラードという歌曲
- 彼は「バラード調の曲です。自然と愛をテーマにしました。」と話した。
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