バックラッシュレスウォーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 02:12 UTC 版)
「モンキーレンチ」の記事における「バックラッシュレスウォーム」の解説
一般のモンキーレンチはウォームとラック(一般的には下アゴの下部に設けられている)の噛み合わせには、組立が可能なように少量の背隙を設けている。また、この隙間がないとウォームが回転しない。これがガタとなって現れ、レンチでナットを締め、外して次の対辺に取付け締め付ける操作を繰り返しているとラックとウォームが接触と無接触を断続して繰り返すので、下アゴの位置が移動してしまったり(口開き寸法が変わる)、下アゴの自重でラックとウォームの背隙の量だけ下アゴの位置が動いてしまい、そのつどナットなどをくわえてからでないと正しい下アゴの位置をウォームの回転で決めることが難しい、という不具合がモンキーレンチにはある。 この問題を解決する方法として、バックラッシュレスウォーム は、ウォームと押さえウォームとの分割体より構成し、ウォームと押さえウォームとの接合面に両者が一体に回転するための回り止め機構と適度な間隙を設けて、ウォームがラックの平面部と接触すると供に押さえウォームがラックとウォームの背隙の隙間をなくす働きをしてバックラッシュを吸収する構造となっている。このバックラッシュをなくす構造のウォームを実際の商品に取り入れているのは、トップ工業のハイパーレンチ とトラップレンチ である。
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