ノリタケの森
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/13 07:51 UTC 版)
![]() Noritake Garden |
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噴水ひろばなど
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施設情報 | |
専門分野 | 食器 |
事業主体 | ノリタケ |
建物設計 | 大成建設[1] |
延床面積 | 14.082m2 (5棟合計)[1] |
開館 | 2001年 |
所在地 | 〒451-8501 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36号 |
位置 | 北緯35度10分47.5秒 東経136度52分53.7秒 / 北緯35.179861度 東経136.881583度 |
外部リンク | ノリタケの森 |
プロジェクト:GLAM |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | ![]() 〒451-8501 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36号 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 9180001026720 |
事業内容 | ノリタケの森の運営 |
代表者 | 代表取締役社長 片岡弘樹 |
資本金 | 4000万円 |
純利益 |
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総資産 |
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決算期 | 3月31日 |
主要株主 | ノリタケ |
外部リンク | https://www.noritake.co.jp/mori/ |
ノリタケの森(ノリタケのもり)は、愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36号にある複合施設。公園、レストラン、博物館などを含む。2001年(平成13年)10月5日開場。
歴史
工場跡地の活用模索
ノリタケの前身である日本陶器合名会社は、1904年(明治37年)に森村市左衛門らによって設立された。名古屋市西区則武新町にある工場で食器の製造が行なわれた。やがて製造体制の変化とともに当地での食器製造が終わり、赤レンガ製の工場の建物群が残っていた。
1970年代後半、当地に日本初のドーム球場としてノリタケドームを建設する計画が持ち上がったことがあったが、資金や騒音といった課題に加え、名古屋五輪招致失敗により採算も課題となり、計画は立ち消えとなった(ナゴヤドーム#備考も参照)[3][4]。
ノリタケの森の開場
ノリタケのコーポレートアイデンティティ確立などの観点からこれらの建造物の活用が検討され、地域社会貢献のための広い緑地を含む複合施設「ノリタケの森」の設立が決定された。工場の跡地110,313 m2のうち44,960 m2がノリタケの森にあてられ[5]、南側にコマーシャルゾーン、中央にゲートウェイ、北側に自然系ゾーンが配置される事になった。この際、新しい建築物を作らず既存の建物を改装・補強して再利用した事が大きな特徴である。
2001年(平成13年)10月5日、ノリタケの工場跡地にノリタケの森が開場した。2005年(平成17年)4月1日には運営のために株式会社ノリタケの森が設立された。2018年(平成30年)12月13日には名古屋市の市民緑地認定制度による市民緑地の認定を受けた[6]。2021年(令和3年)10月27日、ノリタケの森の隣接地にイオンモール Nagoya Noritake Gardenがグランドオープンした。

施設

南側のコマーシャルゾーンにはノリタケテーブルウェアの運営する食器店「ノリタケスクエア名古屋」や、ノリタケ製の食器を使用するレストラン、貸しギャラリーなどがある。レストランとギャラリーは旧・事務所棟を改装したもので、食器店には天井の高い旧・配送センターを再利用した。
北側には広場などがあり、かつて45メートルの高さを誇り工場のシンボルマークであった6本の大煙突が10メートル弱に切られた状態で並んでいる。施設付近の郷土種であるコナラなどを植えたりビオトープを作ったりして生態系を回復させており、鳥や昆虫の種類は名古屋城周辺の緑地と同程度まで増加している。
植生については、コマーシャルゾーンにはメタセコイアやケヤキを植え、外周には既存のイチョウを用いるなど常緑樹と落葉樹を組み合わせたデザインとなっている。敷地内でのモデル撮影会やコスプレ撮影会は禁止されている[7]。
建築物
- CANVAS - ショップ。
- クラフトセンター - 博物館・見学施設。ノリタケミュージアムなどがある。
- セラボ - 企業紹介展示。
- 赤レンガ棟
- レストラン・ギャラリー
公園
- フラワーガーデン
- 噴水ひろば
- プロムナード
- ケヤキ広場
- 煙突広場 - 煉瓦塊擁壁や煉瓦窯がある。
- ビオトープ
- 雑木の森
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CANVAS
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クラフトセンター
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ノリタケミュージアム
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噴水ひろば
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煙突広場
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煉瓦塊擁壁
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ビオトープ
文化財

近代化産業遺産
2007年(平成19年)11月30日、旧製土工場、森村・大倉記念館、旧工場跡6本煙突が「輸出製品開発や国内需要拡大による中部、近畿、山陰の窯業近代化の歩みを物語る近代化産業遺産群」の一部として経済産業省の近代化産業遺産群33に認定された[8]。
- 旧製土工場 - 1904年(明治37年)竣工。
- 森村・大倉記念館 - 明治末期竣工。
- 旧工場跡6本煙突 - 1933年(昭和8年)から1940年(昭和15年)竣工。
認定地域建造物資産
2012年(平成24年)6月1日、ノリタケカンパニーリミテド事務本館、ノリタケの森旧製土工場、ノリタケの森陶磁器センター、ノリタケの森陶磁器焼成用トンネル窯煙突の跡が名古屋市の認定地域建造物資産に認定された[9][10][11][12]。
- 旧製土工場
- 陶磁器センター
- 陶磁器焼成用トンネル窯煙突の跡
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陶磁器センター
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陶磁器焼成用トンネル窯煙突の跡
受賞歴
- 2002年 - 第18回都市公園コンクール 社団法人公園緑地協会会長賞(施設・材料・工法部門)[8]
- 2002年 - 第23回緑の都市賞 国土交通大臣賞[8]
- 2002年 - 平成14年度名古屋市都市景観賞[8][13]
- 2003年 - グッドデザイン賞[8][14]
- 2015年 - 第3回みどりの社会貢献賞[8]
森村・大倉記念館 CANVAS
2005年(平成17年)3月5日、愛知万博のパートナーシップ事業として、ノリタケの森内に森村・大倉記念館 CANVAS(もりむら・おおくらきねんかん キャンバス、英: MORIMURA-OKURA MUSEUM CANVAS[15])が開設された[16]。創業者の森村市左衛門や大倉孫兵衛を記念している。森村グループ4社(ノリタケカンパニーリミテド、TOTO、日本ガイシ、日本特殊陶業)が共同で運営していたが、2014年(平成26年)3月30日には所期の目的を果たしたとして閉館した[16]。
建物は明治40年代に建設された赤レンガの建物を改修したもので、中には森村グループの歴史や現在、目指す未来ほか環境への貢献などを各ゾーンに分けて展示していた[15][17]。
利用案内
- 利用時間
- 10:00~18:00
- ウェルカムセンター、クラフトセンターは17:00まで、レストランは11:30~16:00まで。
- 休業日
- 毎週月曜日(月曜日が祝祭日の場合は翌日)、年末年始。
- 入場料
- 無料(クラフトセンターは大人:500円、高校生:300円、中学生以下・障害者・65歳以上は無料)。
- 駐車場
- イオンモール Nagoya Noritake Garden駐車場を利用、30分200円(1円以上のお買い上げで2時間無料)。
アクセス
- 鉄道
- JR東海道本線・中央本線・関西本線、名古屋市営地下鉄東山線・桜通線、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線名古屋駅から徒歩約15分。
- 名鉄名古屋本線名鉄名古屋駅、近鉄名古屋線近鉄名古屋駅から徒歩約20分。
- 名古屋市営地下鉄東山線亀島駅から徒歩約5分。
- 名鉄名古屋本線栄生駅から徒歩約15分。
- 路線バス
脚注
- ^ a b “ノリタケの森” (PDF). 社団法人日本建築業連合会 (2010年12月2日). 2024年10月16日閲覧。
- ^ a b 株式会社ノリタケの森 第33期決算公告
- ^ 久保田龍雄 (2022年7月23日). “プロ野球で誕生しそこねた“幻の3球場” 60年前「新宿に日本初のドーム構想」も”. AERA dot.. 2022年8月18日閲覧。
- ^ その後、名古屋市におけるドーム球場の計画としては、場所を東区にあった三菱重工業の工場跡地に変更して、1997年(平成9年)にナゴヤドームとして実現した。
- ^ 残る部分は、オフィスと複合した商業施設(後述)や、マンションのザ・パークハウス名古屋などが計画された。
- ^ “本市で初めてノリタケの森を「市民緑地」に認定しました”. 名古屋市 (2018年12月28日). 2019年2月9日閲覧。
- ^ よくあるご質問 ノリタケの森
- ^ a b c d e f “施設案内 ノリタケの森について”. ノリタケの森 (2022年). 2024年10月17日閲覧。
- ^ 認定地域建造物資産 (株)ノリタケカンパニーリミテド 事務本館 名古屋市
- ^ 認定地域建造物資産 ノリタケの森 旧製土工場 名古屋市
- ^ 認定地域建造物資産 ノリタケの森 陶磁器センター 名古屋市
- ^ 認定地域建造物資産 ノリタケの森 陶磁器焼成用トンネル窯煙突の跡 名古屋市
- ^ “平成14年度名古屋市都市景観賞表彰作品”. 名古屋市 (2012年9月25日). 2024年10月17日閲覧。
- ^ “2003 グッドデザイン賞 ノリタケの森”. 公益財団法人日本デザイン振興会. 2024年10月16日閲覧。
- ^ a b “森村・大倉記念館 CANVAS”. ノリタケカンパニーリミテド. 2018年1月3日閲覧。
- ^ a b “森村・大倉記念館「CANVAS(キャンバス)」閉館のお知らせ”. ノリタケカンパニーリミテド. 2018年1月3日閲覧。
- ^ “ようこそ、ノリタケの森へ。” (PDF). ノリタケカンパニーリミテド. 2018年1月3日閲覧。
参考文献
- 「ノリタケの森」『新建築』2007年3月、82号、pp.146-149
- 「close up 緑地 都心の工場跡地を緑の森に ノリタケの森」『日経アーキテクチュア』2005年5月、797号、pp.18-23
外部リンク
- ノリタケの森
- ノリタケスクエア名古屋
- ノリタケスクエア名古屋 (@noritake.squarenagoya_official) - Instagram
- ノリタケの森 レストラン キルン/カフェ グラン ヴェール
- ノリタケの森 NAGOYA CONCIERGE
- ノリタケの森 Aichi Now
- ノリタケの森 ナゴヤ産業観光Navi
固有名詞の分類
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