ノウンスペースの作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 06:04 UTC 版)
「ノウンスペース」の記事における「ノウンスペースの作品」の解説
多くのフィクションの世界と異なり、ノウンスペースを描く要素のほとんどが様々なSFアンソロジー雑誌の短編として発表された。これらの作品はだいたいの場合、続編が刊行された。つじつまあわせのため、いくつかの短編は後に修正版として再刊されている。ほとんどの作品が日本語に訳され、主にハヤカワ文庫から刊行されたが、その多くは絶版となっている。また文体やテクノロジーの描画でノウンスペースシリーズに非常によく似た作品も多いが、ノウンスペースとは異なる宇宙の物語である(例:「黒い縁取り」、「待ちぼうけ」)。 1970年代中期以降、ラリー・ニーヴンはノウンスペースシリーズをほとんど書かなくなった。彼は『人類-クジン戦争』の注釈で、ノウンスペースが複雑になりすぎてしまったので、書くためのインスピレーションを得るのが難しくなってしまった、と述べている。この時点で彼はノウンスペースシリーズをシェアード・ワールド化したといえる。 ニーヴンはノウンスペースの各作品で、数々のテクノロジーを生み出した(ゼネラル・プロダクツの宇宙船船殻や停滞フィールド、リングワールドの構成物質)。これらとティーラ・ブラウンの遺伝子の組み合わせにより、やがて魅力的な作品を作るのが難しくなってしまった。このような道具立てのため、作品中に現れる脅威とか問題をいかに本物らしく描写するかが非常に難しくなってしまったのである。ニーヴンはこのような状況を『安全欠陥車』で示してみせた。
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