ネグリ=ハートのマルチチュード論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/19 04:47 UTC 版)
「マルチチュード」の記事における「ネグリ=ハートのマルチチュード論」の解説
マルチチュードとは、政治哲学者で元パドヴァ大学政治社会科学研究所教授であるアントニオ・ネグリとデューク大学文学部准教授であるマイケル・ハートが、共著『帝国』および『マルチチュード』において地球規模での民主主義を実現する可能性として、国境を越えるネットワーク上の権力として提唱している概念のことである。 ネグリはマルチチュードを、近代以降に登場した超大国の覇権によるグローバルな世界秩序である帝国主義に対抗し、これからの世界を変革し得る存在としてそれぞれの国家の国民や企業を含む超国家的なネットワーク上の権力として位置付けている。 ネグリはマルチチュードについて、いわゆる19世紀以降の社会主義に代表される革命に見られた多様性と差異性を無視したこれまでのありかたとは異なり、統合されたひとつの勢力でありながら多様性を失わない、かつ同一性と差異性の矛盾を問わぬ存在としている。
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