ナフサ
読み方: なふさ
【英】: naphtha
【英】: naphtha
ナフサという名称は、ペルシア語の naft に語源を持ち、米国では重質ガソリンを意味することが多いが、わが国では粗製ガソリン(半製品ガソリン)の意味に用いることが多い。 沸点範囲は 30 ~ 200 ℃程度である。ナフサは、常圧蒸留によって得られるガソリン留分のうち、軽質のもの(沸点範囲 30 ~ 100 ℃程度)をライト・ナフサまたは LSR(light straight run)、重質のもの(沸点範囲 100 ~ 200 ℃程度)をヘビー・ナフサまたは HSR(heavy straight run)と呼び、この両者を含むものをフルレンジ・ナフサまたは WSR(whole straight run)と呼んでいる。また、軽油留分などの熱分解、接触分解によって生成するガソリン留分を分解ナフサ、HSR の接触改質によって得られるものを改質ナフサと呼び、都市ガスやアンモニアガスの原料としてのナフサをガス・ナフサ、石油化学原料のナフサをペトケミ・ナフサと呼んでいる。しかし、これらの呼称は必ずしも統一的なものではない。ナフサとして出荷される場合の用途の多くは石油化学、すなわちエチレン、プロピレン、ブタジエンなどを製造する熱分解原料である。そのほか、アンモニア合成用の水素を製造する水素製造装置の原料や、都市ガス製造用原料などに使用されているが、大気汚染防止のための低硫黄燃料として、電力会社や鉄鋼会社などではボイラー用などに使用している。 |
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