トルコ人の宗教観
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 15:45 UTC 版)
小島がトルコ人と議論した際に発見したこととして、トルコ国民にとって「西洋」とは「キリスト教圏」を意味し、「東洋」とは「トルコを含めたイスラム教圏」を意味していた。 当時のトルコでも知識人ならば、「東洋」であるインドや中国や日本にイスラム教とは別の宗教があることを知っていたが、トルコ人にとって「正しい宗教」とはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つだけであり、ユダヤ教とキリスト教は「最後の宗教イスラームにいたる前の遅れている宗教」と考えられていた。 そして、その3宗教ではない仏教やヒンドゥー教などの「原始的な宗教」は、「基本的に誤ったもの」「迷信の類であり、いずれ消滅するもの」とトルコ人たちは考えており、彼らにとってインド人や日本人やタイ人は「いまだにイスラム教に改宗していない」存在とみなされた。 小島は自身を便宜上「仏教徒」と称していたが、それに対してイスラム教徒のトルコ人たちから次のような言葉を与えられた。 「あなたは大学を卒業して、さらに世界中を旅して見識があるのに、なぜいまだにイスラム教に改宗していないのか?」 「死ぬ間際にでもイスラム教へ改宗すれば天国へ行ける。無知ゆえに地獄へ堕ちるのは哀れだ。」 「お前はイスラム教徒ではないんだって?早く地獄に堕ちてしまえ。私の家族と交流するのはやめろ。」
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