トゥイストー、トヴァシュトリとユミル
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「トゥイストー」の記事における「トゥイストー、トヴァシュトリとユミル」の解説
関係性は、トゥイストーの1世紀の人物像と、後世の北欧神話に登場する雌雄同体の原始巨人ユミル(13世紀の情報源が根拠)との間で、語源学や機能の類似性にベースを置いて考えられてきた。Meyer (1907) は、彼がこの2者を同一とみなすほどに関係性が強いことを確かめている。Lindow (2001) は、トゥイストーとユミルの間の可能性がある意味論的な関係に留意しつつも、最も重要な機能性の差異について指摘している。ユミルが「基本的に…否定されがちな人物」として表現されるのに対し、トゥイストーは、歌の中では古代のゲルマン民族によって「賛美される」(celebrant) 者として記述され、タキトゥスもトゥイストーについて否定的な事は何も報告していない。 Jacob (2005) は、ヴェーダのインド神話(英語版)についての語源研究と比較に拠って、トゥイストーとユミルの系譜の関係性を立証しようと試みている。トヴァシュトリが、彼の娘サラニュー(英語版)と彼女の夫ヴィヴァスヴァットを介して、双子のヤマとヤミー(英語版)の祖父であったと言われるように、それで、ゲルマン神話のトゥイストー(トヴァシュトリとの関連性をが想定されている)は本来はユミル(「ヤマ」と同源の名)の祖父であったに違いないと、Jacob (2005) は主張している。ちなみにインド神話では、『ヴェーダ』における人類の祖、マヌ(ゲルマン神話の「マンヌス」と同源の名)を同様にVivaswānの息子だとしている。従って、マヌはヤマまたはユミルの兄弟となる。
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