ディレクターズ・カットのその他の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 05:39 UTC 版)
「ディレクターズ・カット」の記事における「ディレクターズ・カットのその他の例」の解説
ジェームズ・キャメロンの『アビス』『ターミネーター2』 - キャメロン自身はディレクターズ・カット版を「おまけ」と評している。「劇場公開版がオリジナルであり、映画的に優れているのは劇場版のほうだ。だが、特別編を見れば、映画を学ぶ者には編集段階でどのシーンが切られるかという、いい材料になると思う」と語っている。しかしその一方、『エイリアン2』においてはディレクターズカット版を「これこそが本当に作りたかったエイリアン2」だと語っている。 リュック・ベッソンの『レオン』 - 正確には「完全版」の方が本来のオリジナル・バージョンであったが、試写会で観衆から一部のシーンが問題視されたためやむを得ずそれらをカットしたバージョンが劇場公開されることになった。 リドリー・スコットの『エイリアン』 - 劇場版よりも上映時間が短くなっている稀な例。 テリー・ギリアムの『未来世紀ブラジル』 - 『ブレードランナー』同様消費者ウケのために映画スタジオによりラストシーンをハッピーエンドに改変されてしまった。のちに監督自身の再編集によるバージョンが再公開された。ただし現行のブルーレイに収録されているバージョンはギリアム監督が編集した版をベースとしながら一部劇場公開版のシーン(監督が自分の版より優れていると判断したシーン)も取り入れられている。 リチャード・ドナーの『スーパーマンII』 - 映画会社や製作総指揮のイリヤ・サルキンドとの確執のため完成直前に途中降板。劇場公開版の監督はリチャード・レスターに引き継がれた。後に自身監修の元で再構成したバージョンを『ドナー・カット版』として公開。 ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』 - カンヌ国際映画祭出品のために再編集したが編集期間が短く粗編集だったため、ロメロ自身は後のインタビューで「不満足な出来だ」と不満を漏らしている。 『RAMPO』は、プロデューサーだった奥山和由が監督の黛りんたろうの制作作品が気に入らず、自ら監督となって再構成した作品も作られ、黛版と奥山版の2バージョンが同時公開された。この場合、前述の『スーパーマンII』の事例に基づき奥山に強力な編集権があれば、奥山版が本編公開となり、黛版は「黛・カット版」としてディレクターズ・カット公開となる。
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