チャシという語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 16:20 UTC 版)
知里真志保は「チャシとは山の上にあって割木の柵を巡らせた施設を指す語であるとされる」としているが、現在チャシというものは北海道には存在しないため、正しくは「チャシの跡」という意味の「チャシコツ」というアイヌ語を使うべきであると指摘する研究者も存在する。かつてチャシが存在した場所が「チャシコツ」と呼ばれて地名となっている例は多い。 かつて金田一京助はチャシをアイヌ語の「チ アシ(我々 立てる)」から来ているのではないかと主張し、中世の東北地方に数多く見られた館(たて・たち)と語源を同じくするのではないかと考えた。しかしチャシの原型を館に求める説は、アイヌ族を古代の蝦夷(えみし)の末裔と見る説の破綻とともに廃されて今日に至っている。[要出典]前出の知里はチャシの語源は朝鮮語ではないかとも考えていたが、後述するようにチャシが登場するのは14世紀以降であることがわかったため、朝鮮語がつかわれるというのは不自然であり、はっきりした結論は出されないままとなっている。 なお、本項ではアイヌ族が実際に使っている状態の現役の施設としてのチャシと区別する意味で、チャシ跡をチャシコツと表記する。
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