ダストガーの用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/03 17:50 UTC 版)
ダストガーという用語は西洋音楽でのモードという用語とよく対比されるが、必ずしも一致するものではない。ダストガーとは通常楽曲の初期に使用されるモードの名称であり、楽曲の発展の中で何度も参照されて、さらに伝統に則りグループ化された複数のモードの中でどのグループを使用するかを特定する。つまり、ダストガーとはグループ化されたモードの集合的なタイトルであり、かつそれらのグループで初めに使用されるモードの名称でもある。 演奏者視点でのダストガーという言葉の語源は「(楽器演奏の際の)手(dast)の位置(gāh)」としての関連がある。ペルシア語としてはダストガーという言葉は「体系、システム」という意味を持ち、「全体として統合されているにも関わらず柔軟性をも有し、組織立てられた階層構造を持つ分離した異質な要素の集合」である。 ペルシア音楽の伝統的な分類では、アブー・アター、ダシュティー、アフシャーリー、バヤーテ・トルクはシュール(英語版)から派生したものと考えられる。同様にバヤーテ・エスファハーンはホマーユーンから派生したものと定義される。このように主要なダストガーは合計7つあるとされ、伝統的な体系の中での派生形は"アーヴァーズ"と呼ばれる。
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