ソリッドモデルの誕生と普及
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/09 20:37 UTC 版)
「ソリッドモデル」の記事における「ソリッドモデルの誕生と普及」の解説
1920年代には、木を材料にした航空機のスケールモデルが作られていた。また、模型用の木製パーツも販売されていた。 1933年に出版されたJames Hay Stevens著『Scale Model Aircraft』には、ソリッドモデルという名称はまだ使われていないが、ソリッドモデルの基本といえる製作方法が記載されている。縮尺は、1/36または1/72を採用しており、第一次大戦機の三面図も記載されている。1932年には、A. J. Holladayのプロデュース、James Hay Stevensのデザインによる、1/72スケールに統一された航空機の木とメタル製組立模型、"Skybirds"がイギリスで発売され、1945年までに80種類ほどのキットが生産された。 当時の雑誌の広告では、この製品を“solid non-flying aeronautical models”(中身の詰まった飛ばない航空機模型)と記述している。同時期に同様の木製模型は軍でも識別用に使用され、第二次世界大戦中にかけて大量に作られている。また、イギリスでは同種の識別用模型をプラスチック製の部品で作成する技術が開発され、1930年代半ばには組み立てキットの形で市販もされてプラモデルの嚆矢となった。プラスチック製の識別用模型も第二次大戦中にアメリカとイギリスで量産されている。第二次世界大戦が終結すると、趣味としてのソリッドモデルも復活したが、程なくアメリカで販売が始められたプラモデルが、再現度の高さと組み立ての容易さで次第に人気を集め、1950年代にはアメリカなどではソリッドモデルは衰退していった。
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