セイバンモロコシとは? わかりやすく解説

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セイバンモロコシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/05 13:23 UTC 版)

セイバンモロコシ
セイバンモロコシの花穂
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
階級なし : ツユクサ類 Commelinids
: イネ目 Poales
: イネ科 Poaceae
: モロコシ属 Sorghum
: セイバンモロコシ S. halepense
学名
Sorghum halepense (L.) Pers.
シノニム

S. halepense (L.) Pers. var. propinquum (Kunth) Ohwi
S. propinquum (Kunth) Hitchc.

和名
セイバンモロコシ(西播蜀黍)
英名
Johnson grass

セイバンモロコシ(学名:Sorghum halepense)(西播蜀黍)はイネ科の普通に見られる雑草の一つ。英語名はジョンソングラス

特徴

セイバンモロコシは単子葉植物イネ科モロコシ属多年生植物である。草丈は0.5-2m程度になり、地下の根茎を伸ばして群生する。葉は細長く縁はざらつかない。夏から秋に円錐花序の多数の小穂をつけた15-50cmの穂を出す。小穂には毛があり、長さ4-6mmで有柄と無柄のものが混じる。

植物学的品種

  • ノギナシセイバンモロコシ(ヒメモロコシ)S. halepense Pers. form muticum Hubb. 小穂にはじめから芒がない。

薬剤抵抗性

一般的に使用されるグリホサート除草剤薬剤抵抗性をもつものの出現がアルゼンチンアメリカ合衆国で報告されている[1][2][3]

侵入と分布

地中海地域のヨーロッパ中東原産で、日本には1945年頃に侵入した(帰化植物)。日本では本州(主に山形県以南[4])、四国、九州、琉球、小笠原[5]に分布し、畑地、牧草地、道端、河川敷、堤防、果樹園、荒地などに生え、世界の熱帯から温帯地域に分布する。

利害

霜や乾燥などのストレスによりシアン化水素を植物体内に生産することや、硝酸塩を含むことから、日本では飼料としてほとんど栽培されない[6]。根茎、種子の両方で繁殖するため、畑地・牧草地の強害雑草となっている。

葉は太くて丈夫で子どものザリガニ釣りなどの釣り竿に用いられる[7]

脚注

  1. ^ Western Farm Press. Johnsongrass resistance to glyphosate confirmed in Argentina, Aug 28, 2006. (accessed 2010.01.06)
  2. ^ Monsanto. Glyphosate Resistant Johnsongrass Confirmed In Two Locations Archived 2011年7月14日, at the Wayback Machine., March 12, 2008. (accessed 2010.01.06)
  3. ^ Delta Farm Press. Glyphosate-resistant johnsongrass in Mid-South, March 19, 2008 (accessed 2010.01.06)
  4. ^ セイバンモロコシ( Sorghum halepense (L.) Pers.)”. J-STAGE (2014年). 2025年6月5日閲覧。
  5. ^ その他の総合対策外来種「セイバンモロコシ」”. ニチノー緑化. 2025年6月5日閲覧。
  6. ^ 日本ではないが、飼料、土壌流亡を防止するために栽培されたことがある。enwiki:Johnson grass
  7. ^ 研究経過”. 川崎市幼稚園協会. 2019年11月17日閲覧。

参考文献

外部リンク

  • セイバンモロコシ(国立環境研究所 侵入生物DB)
  • YList「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList) 標準名、異名の検索



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