スノーボールアース時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 08:50 UTC 版)
「縞状鉄鉱床」の記事における「スノーボールアース時代」の解説
上記のように縞状鉄鉱床は海中に酸素分子が殆ど存在しない条件下で生成するが、大気中の酸素量が十分多かった7億年前にも大規模な縞状鉄鉱床の生成があった。この時代の地層には全世界的に氷河が堆積していたことが知られている。1992年に、全世界的な氷河と縞状鉄鉱床の生成を結びつけて、「この時代に地球表面が全面的に結氷した」とするスノーボールアース仮説が提唱された。そのシナリオは次の通り。 全面結氷により大気から海中への酸素供給が不可能となった。 厚い氷の下では光合成が殆ど行われず、海水が無酸素の状態になった。 無酸素下で2価の鉄イオンが安定して存在する条件となって鉄の海中への溶解が進んだ。 スノーボールアースが終了し大気中から海に酸素が供給され、大量の酸化鉄が海底に堆積して縞状鉄鉱床が生成した。
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